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旅夜書懐(杜甫)

旅夜書懷旅夜りょや書懐しょかい
杜甫とほ     
  • 五言律詩。舟・流・休・鷗(平声尤韻)。
  • 旅夜 … 旅の夜。
  • 書懐 … 思っている事がらを書きしるす。
  • 杜甫 … 712~770。盛唐の詩人。襄陽じょうようの人。あざなは子美。李白と並び称される大詩人で「詩聖」といわれている。ウィキペディア【杜甫】参照。
細艸微風岸
細草さいそう 微風びふうきし
  • 細草 … 小さな草。
  • 微風 … そよかぜ。
危檣獨夜舟
危檣きしょう 独夜どくやふね
  • 危檣 … たかくそびえたつ帆柱。
  • 独夜舟 … 自分ひとりだけの夜の船。
星隨平野闊
ほし平野へいやしたがってひろ
  • 随平野 … 平野のかなたまで。
  • 隨 … 『全唐詩』では「垂」に作り、「一作隨」との注がある。
  • 闊 … 遠くまで広々と広がっているようす。
月湧大江流
つき大江たいこうきてなが
  • 月湧 … 「月が揚子江から湧き出たように大空に上る」という解釈と、「月の影が水面にきらきらと映っており、その様子は月が水中から湧き出たように見える」という解釈の二通りある。
  • 大江 … 揚子江。
名豈文章著
文章ぶんしょうもてあらわれんや
  • 豈 … 反語の意を示す。「あに~(な)らんや」とよみ、「どうして~しようか、いやしない」と訳す。
  • 文章 … 文学。詩文。
官因老病休
かん老病ろうびょうりて
  • 官 … 役人生活。
  • 因 … 『全唐詩』には「一作應」との注がある。「應」なら「官はまさに老病にて休むべし」となり、「役人生活も年老いて病気がちとなれば、やめるのが当たり前だ」という意味になる。
  • 老病 … 年老いて病身であること。
  • 休 … 辞職すること。
飄飄何所似
飄飄ひょうひょう なんたるところ
  • 飄飄 … さまようこと。『杜工部詩集』等では「飄零」に作る。「飄零」はおちぶれること。
  • 何所似 … 何に似ているだろうか。
天地一沙鷗
天地てんち一沙鷗いちさおう
  • 地 … 『全唐詩』等には「一作外」との注がある。
  • 沙鷗 … 砂浜にいるかもめ。「沙」は「砂」と同じ。自分(杜甫)の姿と同じである。
唐詩選
巻一 五言古詩 巻二 七言古詩
巻三 五言律詩 巻四 五言排律
巻五 七言律詩 巻六 五言絶句
巻七 七言絶句 巻八 七言絶句
漢詩 詩人別
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