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送崔融(杜審言)

送崔融
崔融(さいゆう)を送(おく)る
杜(と)審言(しんげん)
  • 五言律詩。將・征・城・聲・平(下平声庚韻)。
  • ウィキソース「送崔融 (杜審言)」参照。
  • 崔融 … 653~706。初唐の詩人。ウィキペディア【崔融】参照。
  • 杜審言 … 645?~708。初唐の詩人。襄(じょう)陽(よう)(湖北省)の人。字(あざな)は必簡。杜甫の祖父。咸亨元年(670)、進士に及第。李嶠、崔融、蘇味道とともに「文章四友」と呼ばれる。ウィキペディア【杜審言】参照。
君王行出將
君王(くんのう) 行〻(ゆくゆく)出(い)でて将(しょう)たらんとし
  • 君王 … 則天武后の甥、武三思を指す。
  • 行 … 「ゆくゆく」と読む。「今まさに」の意。
書記遠從征
書(しょ)記(き) 遠(とお)く征(せい)に従(したが)う
  • 書記 … 崔融を指す。
祖帳連河闕
祖(そ)帳(ちょう) 河(か)闕(けつ)に連(つら)なり
  • 祖帳 … 送別の宴。
  • 河闕 … 洛陽南の伊闕山。
軍麾動洛城
軍(ぐん)麾(き) 洛(らく)城(じょう)を動(うご)かす
  • 軍麾 … 指揮旗。
旌旗朝朔氣
旌(せい)旗(き) 朝(あした)には朔(さく)気(き)
  • 旌旗 … 旗指物。「旌旃(せいせん)」「旌旆(せいはい)」も同じ。『孫子』軍争篇に「視(しめ)すとも相(あい)見(まみ)えず、故に旌旗を為(つく)る」(視不相見、故爲旌旗)とある。ウィキソース「孫子兵法」参照。また、北北周の庾信「命を将(も)って鄴(ぎょう)に至り、祖正員に酬(こた)う」詩に「乏しきを承けて騏驥(きき)を駆り、旌旗もて琬珪(えんけい)を事とす」(承乏驅騏驥、旌旗事琬珪)とある。承乏は、人材の欠乏を補って登用されること。騏驥は、駿(しゅん)馬(め)。琬珪は、王の使者が印(しるし)として与えられる玉。ウィキソース「古詩紀 (四庫全書本)/卷125」参照。
  • 旗 … 『全唐詩』では「旃」に作り、「一作旗」と注する。『前唐十二家詩本』『唐五十家詩集本』『唐詩品彙』『唐詩別裁集』では「旃」に作る。
  • 朔気 … 北方のつめたい空気。
笳吹夜邊聲
笳(か)吹(すい) 夜(よる)には辺声(へんせい)
  • 笳吹 … 胡笳の音。
  • 辺声 … 辺境の音色。ここでは胡笳の音を指す。
坐覺煙塵掃
坐(そぞ)ろに覚(おぼ)ゆ 煙塵(えんじん)の掃(はら)わるるを
  • 坐 … なんとなく。
  • 掃 … 底本では「拂」に作る。
秋風古北平
秋(しゅう)風(ふう) 古(こ)北平(ほくへい)
  • 古北平 … いにしえの右北平(ゆうほくへい)の地。秦から漢の右北平郡、晋の北平郡のこと。ウィキペディア【右北平郡】参照。
テキスト
  • 『箋註唐詩選』巻三(『漢文大系 第二巻』、冨山房、1910年)※底本
  • 『全唐詩』巻六十二(排印本、中華書局、1960年)
  • 『杜審言集』巻上([明]許自昌編、『前唐十二家詩』所収、万暦三十一年刊、内閣文庫蔵)
  • 『杜審言集』巻上(明銅活字本、『唐五十家詩集』所収、上海古籍出版社、1989年)
  • 『唐詩品彙』巻五十七([明]高棅編、[明]汪宗尼校訂、上海古籍出版社、1982年)
  • 『唐詩別裁集』巻九([清]沈徳潜編、乾隆二十八年教忠堂重訂本縮印、中華書局、1975年)
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