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和晋陵陸丞早春遊望(杜審言)

和晉陵陸丞早春遊望
しんりょうりくじょうそうしゅん遊望ゆうぼう
審言しんげん
  • 〔テキスト〕 『唐詩選』巻三、『唐詩三百首』五言律詩、『三体詩』五言律詩・四実、『全唐詩』巻六十二(杜審言)、『全唐詩』巻一百九十五(韋應物)、『杜審言集』巻上(『前唐十二家詩』所収)、『杜審言集』巻上(『唐五十家詩集』所収)、『文苑英華』巻二百四十一、『唐詩品彙』巻五十七、『唐詩別裁集』巻九、他
  • 五言律詩。人・新・春・蘋・巾(平声真韻)。
  • ウィキソース「和晉陵陸丞早春遊望」参照。
  • 詩題 … 『全唐詩』巻六十二に杜審言の詩として収録されているが、題下に「一作韋應物詩」とある。また、『全唐詩』巻一百九十五にもまったく同じ詩が韋應物の詩として収録され、題下に「一作杜審言詩」とある。『三体詩』では「早春游望」に作る。『前唐十二家詩本』『唐五十家詩集本』では「和晉陵陸丞早春游望」に作る。『文苑英華』では「和晋陵陸丞早春有懐」に作る。
  • 晋陵 … 今の江蘇省常州府武進県。
  • 陸丞 … 陸某。人物については不明。「丞」は、県の次官。
  • 早春遊望 … 「早春に遊望する」という題の詩。「遊望」は、出遊して景色を眺望すること。
  • 和 … 陸丞の作った詩に、作者が唱和して詩を作ること。ここでは「和」といっても、同じ韻を使っているとは限らない。
  • 杜審言 … 645?~708。初唐の詩人。じょうよう(湖北省)の人。あざなは必簡。杜甫の祖父。咸亨元年(670)、進士に及第。李嶠、崔融、蘇味道とともに「文章四友」と呼ばれる。ウィキペディア【杜審言】参照。
獨有宦遊人
ひと宦遊かんゆうひと
  • 宦遊 … 故郷を離れてほかの地方に行く役人のこと。
  • 遊 … 『三体詩』『前唐十二家詩本』『唐五十家詩集本』では「游」に作る。
偏驚物候新
ひとえに物候ぶっこうあらたなるをおどろ
  • 物候 … 万物が気候に応じて移り変わること。
雲霞出海曙
うん うみでて
  • 雲霞 … 雲と、かすみ。
  • 曙 … 夜が明ける。
梅柳度江春
ばいりゅう こうわたってはるなり
  • 江 … 長江。
  • 度 … 『唐詩三百首』『三体詩』『前唐十二家詩本』『唐五十家詩集本』『唐詩品彙』『唐詩別裁集』では「渡」に作る。
淑氣催黄鳥
しゅく こうちょううなが
  • 淑気 … 春の和気。
  • 黄鳥 … 朝鮮うぐいす。
晴光轉綠蘋
晴光せいこう りょくひんてん
  • 晴光 … 明るい日の光。
  • 轉 … 『前唐十二家詩本』では「照」に作る。
  • 緑蘋 … 浮草。
忽聞歌古調
たちま調ちょううたうを
  • 古調 … 古風な調子の詩。
歸思欲沾巾
帰思きし きんうるおさんとほっ
  • 帰思 … 故郷に帰りたいと思う心。
  • 巾 … ハンカチ。
  • 沾 … 涙でぬらすこと。『全唐詩』『前唐十二家詩本』『唐五十家詩集本』では「霑」に作る。
  • 欲 … 『文苑英華』では「已」に作る。
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