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泊秦淮(杜牧)

泊秦淮秦淮しんわいはくす)
ぼく     
  • 〔出典〕 『唐詩三百首』七言絶句、『三体詩』、『全唐詩』巻523、他
  • 七言絶句。沙・家・花(平声麻韻)。
  • ウィキソース「泊秦淮」参照。
  • 秦淮 … 秦代に作られた運河の名。江蘇省南京市の西南を流れる。この一帯に妓楼があった。
  • 泊秦淮 … 『三体詩』、『又玄集』等では「秦淮」に作る。
  • 杜牧 … 803~853。晩唐の詩人。けいちょうばんねん陝西せんせい省西安市)の人。あざなぼく。号は樊川はんせん。杜甫(ろうだい)に対し、しょうと称される。詩文集『樊川はんせん文集』がある。ウィキペディア【杜牧】参照。
煙籠寒水月籠沙
けむり寒水かんすいめ つきすな
  • 煙 … ここでは夕もや。夜霧。
  • 籠 … たちこめる。この詩では「籠」字が2字出てきており、近体詩の禁止事項である「同字重出の禁止」をあえて犯している。
  • 寒水 … 寒々とした川の流れ。ここでは秦淮河を指す。
  • 月籠沙 … 月光が川辺の砂地をつつみこむように照らしている。月光と白い砂地との区別がつかない様子。
  • 煙籠寒水月籠沙 … 「煙籠寒水」と「月籠沙」がいわゆる「句中対」となっている。
夜泊秦淮近酒家
よる 秦淮しんわいはくして 酒家しゅかちか
  • 酒家 … 酒楼。
  • 近 … 『又玄集』、『文苑英華』では「寄」に作る。
商女不知亡國恨
商女しょうじょらず 亡国ぼうこくうら
  • 商女 … 酒楼の妓女。「停泊中の船中にいる商人の妻」という異説もある。
  • 亡国恨 … 陳の後主こうしゅ、陳叔宝(553~604)の恨み。後主は陳の最後の皇帝。酒色にふけり、政治を怠ったため、隋に滅ぼされた。ウィキペディア「後主 (陳)」参照。
隔江猶唱後庭花
こうへだててとなう 後庭花こうていか
  • 隔江 … 川の向こう岸。
  • 後庭花 … 陳の後主が作った歌曲「玉樹後庭花」(『楽府詩集』巻47所収)。
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