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赤壁(杜牧)

赤壁赤壁せきへき
ぼく     
  • 〔出典〕 『唐詩三百首』七言絶句、『三体詩』、『全唐詩』巻523、他
  • 七言絶句。銷・朝・喬(平声蕭韻)。
  • ウィキソース「赤壁」参照。
  • 赤壁 … 今の湖北省咸寧市赤壁市にある古戦場。後漢の建安13(208)年、呉の孫権と蜀の劉備の連合軍が、魏の曹操の軍を打ち破った所。ウィキペディア【赤壁の戦い】参照。
  • 『全唐詩』には題下に「一作李商隱詩」との注がある。
  • 杜牧 … 803~853。晩唐の詩人。けいちょうばんねん陝西せんせい省西安市)の人。あざなぼく。号は樊川はんせん。杜甫(ろうだい)に対し、しょうと称される。詩文集『樊川はんせん文集』がある。ウィキペディア【杜牧】参照。
折戟沈沙鐵未銷
折戟せつげき すなしずんで てついましょうせず
  • 折戟 … 折れたほこ。
  • 未 … 『三体詩』では「半」に作る。『全唐詩』には「一作半」との注がある。
  • 銷 … 錆びて朽ち果てる。『唐詩三百首』では「消」に作る。
自將磨洗認前朝
おのずからせんもっぜんちょうみと
  • 磨洗 … 洗い磨くこと。
  • 前朝 … 前の時代。赤壁の戦いのあった三国時代。
  • 認 … わかる。見分けがつく。
東風不與周郎便
東風とうふう しゅうろうため便べんせずんば
  • 東風 … 東南風。字数の都合で「南」が省略されている。赤壁の戦いのとき、呉のしゅうは部将黄蓋こうがいが提案した火攻めの計を用い、鎖でつないだ曹操の軍船に火をつけた。火は折からの東南の風にあおられて広がり、曹操の水軍は全滅した。なお、『三国志演義』では諸葛孔明が風乞いの祈祷をしたところ、東南の風が吹いたことになっている。
  • 周郎 … 呉の名将、しゅうのこと。175~210。あざな公瑾こうきん。「郎」は若い男性への愛称。ウィキペディア【周瑜】参照。
  • 東風不與周郎便 … あのとき、もし東風が周瑜に都合よく吹いてくれなかったなら。
銅雀春深鎖二喬
どうじゃく はるふかくして きょうとざさん
  • 銅雀 … 曹操がぎょう(今の河北省臨漳県)に築いた台の名。銅雀台。ウィキペディア【銅雀台】参照。
  • 二喬 … 呉の喬氏の美人姉妹。姉の大喬は孫策が、妹の小喬は周瑜が側室とした。
  • 鎖 … 二人の美女は曹操に連れ去られ、銅雀台に閉じ込められていたであろう。
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