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王昭君 其一(白居易)

王昭君 其一
おうしょうくん いち
はくきょ
  • 〔出典〕 『白氏文集』巻十四(『四部叢刊 初編集部』所収、通称:四部叢刊本・那波本)、『白氏文集』巻十四(南宋紹興刊本、通称:紹興本)、『白氏文集』巻十四(明馬元調校刊本、通称:馬本)、『白香山詩集』巻十四(清汪立名編訂本、通称:汪本)、『全唐詩』巻四百三十七、『楽府詩集』巻二十九、『文苑英華』巻二百四、他
  • 七言絶句。風・紅・中(平声東韻)。
  • ウィキソース「王昭君二首」参照。
  • 王昭君 其一 … 二首連作の第一首。『紹興本』『馬本』『汪本』『全唐詩』『文苑英華』には題下に「時年十七」とある。王昭君は前漢の元帝に仕えた女官。昭君はあざな。楽府題の一つ。
  • 白居易 … 772~846。中唐の詩人。あざなは楽天、号は香山居士。貞元十六(800)年、進士に及第。翰林学士、左拾遺などを歴任後、江州(江西省九江)司馬に左遷された。のち中央に復帰し、最後は刑部尚書の肩書で退官した。詩風は平易を第一とした。詩文集『はくもんじゅう』は平安時代に我が国へ伝えられ、日本文学に多大な影響を与えた。ウィキペディア【白居易】参照。
滿面胡沙滿鬢風
おもてつる胡沙こさ びんつるかぜ
  • 面 … 顔。
  • 胡沙 … 「胡」は北方に住む異民族。「沙」は砂漠の砂。
  • 鬢 … 左右側面の耳ぎわの毛。『全唐詩』には「一作面」とある。
眉銷殘黛臉銷紅
まゆ残黛ざんたいえ かおべに
  • 銷 … 消える。
  • 残黛 … 色せたまゆずみ。
  • 臉 … 顔。
愁苦辛勤顦顇盡
しゅう辛勤しんきんしてしょうすいくし
  • 愁苦 … 思い悩んで苦しむ。
  • 辛勤 … 苦労してつとめる。
  • 勤 … 『那波本』『楽府詩集』では「懃」に作る。
  • 顦顇 … 疲れてやつれ果てること。『馬本』『汪本』では「憔悴」に作る。
  • 尽 … 動詞の語尾について、その動作が極限の状態に達していることを示す。
如今卻似畫圖中
如今じょこん かえって画図がとうちたり
  • 如今 … いま。
  • 却 … 逆に。
  • 画図 … 画家に醜く描かれた肖像画のこと。このエピソードについては、ウィキペディア【王昭君】参照。
  • 似 … 似てしまった。そっくりになってしまった。『全唐詩』には「一作是」とある。
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