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香炉峰下新卜山居草堂初成偶題東壁(白居易)

香炉峯下新卜山居草堂初成偶題東壁
香炉峰こうろほうあらたに山居さんきょぼくし、草堂そうどうはじめてり、偶々たまたま東壁とうへきだいす)
はく居易きょい     
  • 〔出典〕 『白氏文集』、『全唐詩』、他
  • 〔詩題について〕 本詩は五首連作の第四首で、『全唐詩』等では第一首目のみを上記の詩題とし、第二首以下を「重題」としている。
  • 七言律詩。寒・看・官・安(平声寒韻)。
  • 香炉峰 … 廬山の北側にある山。
  • 卜 … うらないで決めること。
  • 山居 … 山中の住居。
  • 草堂 … 草ぶきの家。また、自分の家を謙遜していうことば。
  • 題 … 壁などに書きつける。
  • 東壁 … 草堂の東側の壁。
日高睡足猶慵起
たかく ねむりて くるにものう
  • 睡足 … 睡眠が十分足りること。
  • 慵 … けだるい。
小閣重衾不怕寒
小閣しょうかくしとねかさねて さむさをおそれず
  • 小閣 … 「小さな中二階の家」「小さな二階建ての家」「単に小さな家」などの説がある。
  • 衾 … 掛け布団。『全唐詩』には「一作裘」との注がある。
  • 不怕 … 「怕」は「恐」と同義。心配がない。
遺愛寺鐘欹枕聽
遺愛寺いあいじかねは まくらそばだてて
  • 遺愛寺 … 香炉峰の北側にあった寺。
  • 鐘 … 『全唐詩』には「一作泉」との注がある。
  • 欹 … 傾けて高くする。
香爐峯雪撥簾看
香炉峰こうろほうゆきは すだれかかげて
  • 撥 … はねあげる。(「巻き上げる」など異説あり)
匡廬便是逃名地
匡廬きょうろは 便すなわのがるるの
  • 匡廬 … 廬山のこと。昔、匡俗という隠者が住んでいたことから。
  • 逃名 … 煩わしい俗世間の名誉・名声から逃避すること。
司馬仍爲送老官
司馬しばは いをおくるのかん
  • 司馬 … 官名。軍事をつかさどった。ただし、唐代では閑職。
  • 仍 … やはり。何といっても。
心泰身寧是歸處
こころやすやすきは するところ
  • 帰処 … わが身を落ち着けさせるところ。安住の地。
故郷何獨在長安
故郷こきょう なんひと長安ちょうあんのみにらんや
  • 故郷 … ここでは、「帰する処」を指す。
  • 何 … 『全唐詩』には「一作可」との注がある。
  • 独 … 「ヒトリ~ノミ」とよむ。
  • 長安 … 首都長安での役人生活という出世コースを指す。
唐詩選
巻一 五言古詩 巻二 七言古詩
巻三 五言律詩 巻四 五言排律
巻五 七言律詩 巻六 五言絶句
巻七 七言絶句 巻八 七言絶句
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