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従軍北征(李益)

從軍北征
ぐんしたがって北征ほくせい
えき
  • 七言絶句。寒・難・看(上平声寒韻)。
  • ウィキソース「從軍北征」「唐詩紀事 (四部叢刊本)/卷第三十」参照。
  • 従軍 … 遠征軍に参加すること。
  • 北征 … 北方の地を征伐すること。
  • 李益 … 748~827?。中唐の詩人。隴西ろうせいぞうかんしゅくしょう武威ぶい)の人。あざなくん。大暦四年(769)、進士に及第。鄭県ていけん(陝西省)の尉となり、最後はれいしょうしょに至った。大暦十才子のひとり。『李君虞詩集』二巻がある。ウィキペディア【李益】参照。
天山雪後海風寒
天山てんざんせつ 海風かいふうさむ
  • 天山 … 新疆ウイグル自治区を横断する山脈。ウィキペディア【新疆天山】参照。また、青海省と甘粛省との境にあるれんざんも天山と呼ぶので、祁連山のことかもしれない。ウィキペディア【祁連山脈】参照。
  • 雪後 … 雪が晴れた後。
  • 海風 … 青海など西方の湖から吹く風。
横笛偏吹行路難
横笛おうてき ひとえにく こうなん
  • 偏 … しきりに。折悪しく。
  • 行路難 … 古楽府の歌曲の名。旅路の苦難を主題とする。
磧裏征人三十萬
せき征人せいじん さんじゅうまん
  • 磧裏 … 砂漠(ゴビ砂漠)の中。
  • 征人 … 遠征の兵士。
一時囘首月中看
いち こうべめぐらして げっちゅう
  • 一時 … いっせいに。
  • 回首 … 振り向いて。振り返って。
  • 首 … 『全唐詩』等では「向」に作り、「一作首」と注する。『唐五十家詩集本』『文苑英華』『万首唐人絶句』『唐詩紀事』では「向」に作る。
  • 月中 … 月の光の下で。
  • 中 … 『文苑英華』には「一作明」と注する。『全唐詩』等では「明」に作り、「一作中」と注する。『唐五十家詩集本』『唐詩紀事』では「明」に作る。
  • 看 … じっと見つめる。見つめる対象はおそらく故郷の方であろう。
テキスト
  • 『箋註唐詩選』巻七(『漢文大系 第二巻』、冨山房、1910年)※底本
  • 『全唐詩』巻二百八十三(排印本、中華書局、1960年)
  • 『李益集』巻下(明銅活字本、『唐五十家詩集』所収、上海古籍出版社、1989年)
  • 『文苑英華』巻二百九十九(影印本、中華書局、1966年)
  • 趙宦光校訂/黄習遠補訂『万首唐人絶句』巻十五(万暦三十五年刊、内閣文庫蔵)
  • 『唐詩品彙』巻五十一([明]高棅編、[明]汪宗尼校訂、上海古籍出版社、1982年)
  • 『唐詩別裁集』巻二十([清]沈徳潜編、乾隆二十八年教忠堂重訂本縮印、中華書局、1975年)
  • 『唐詩紀事』巻三十([宋]計有功輯撰、上海古籍出版社、1987年)
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