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夜上受降城聞笛(李益)

夜上受降城聞笛
よる受降じゅこうじょうのぼりてふえく)
えき
  • 七言絶句。霜・郷(平声陽韻)。
  • 『唐詩三百首』七言絶句所収。『全唐詩』巻283所収。ウィキソース「夜上受降城聞笛」参照。
  • 夜上受降城聞笛 … 『文苑英華』では「聞笛」に作る。
  • 受降城 … 漢の武帝の時、将軍公孫こうそんごうが匈奴の降伏を受けるために築いた城。今の内蒙古自治区包頭パオトウ市の西北にあった。唐代の初め、突厥の侵入を防ぐため、将軍ちょう仁愿じんげんがこれを再興して東・中・西の三つの受降城に分けたという。この詩の受降城はそのいずれを指すかはっきりしない。
  • 李益 … 748~827?。中唐の詩人。隴西ろうせいぞうかんしゅくしょう武威ぶい)の人。あざなくん。官はれいしょうしょに至る。ウィキペディア【李益】参照。
囘樂峯前沙似雪
回楽峰かいらくほうぜん すな ゆきたり
  • 回楽峰 … 受降城の近くにあった山。霊州(寧夏回族自治区霊武の西南)の回楽県にある山とする説があるが、三つの受降城のどれからも遠い。また山西省大同の西にある山という説もあり、こちらは東受降城の西に位置し近い。
  • 峯 … 『全唐詩』には「一作烽」とある。
  • 沙 … 砂漠の砂。
  • 似雪 … 雪のように白く輝いている。
受降城外月如霜
受降じゅこうじょうがい つき しもごと
  • 外 … 『全唐詩』では「下」に作り、「一作上。一作外」とある。
  • 月 … 月光。
  • 如霜 … 白く照らされて、霜が降りたようである。
不知何處吹蘆管
らず いずれのところにかかん
  • 不知何処 … どこで吹いているのかわからない。
  • 蘆管 … あしの茎で作った笛。胡笳こかのことであるともいう。
  • 管 … 『全唐詩』には「一作笛」とある。
一夜征人盡望郷
いち 征人せいじん ことごときょうのぞ
  • 一夜 … 今晩。今夜。夜どおし。
  • 征人 … 遠征の兵士。
  • 望郷 … 故郷の空を眺めやる。
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