>   漢詩   >   歴代詩選:盛唐   >   少年行(李白)

少年行(李白)

少年行
しょうねんこう
はく
  • 〔テキスト〕 『全唐詩』巻二十四・巻一百六十五、『文苑英華』巻一百九十四、他
  • 七言絶句。東・風・中(平声東韻)。
  • ウィキソース「少年行 (五陵年少金市東)」参照。
  • 少年行 … 楽府題。若者の歌。行は、歌・曲の意。『楽府古題要解』巻下、結客少年の条に「生を軽んじ義を重んじ、慷慨以て功名を立つるを言うなり」(言輕生重義、慷慨以立功名也)とある。ウィキソース「樂府古題要解」参照。『全唐詩』巻二十四では「少年行三首 其二」、『全唐詩』巻一百六十五では「少年行二首 其二」に作る。『文苑英華』巻一百九十四では「少年行三首 其三」に作る。
  • 李白 … 701~762。盛唐の詩人。あざなは太白。蜀の隆昌県青蓮郷(四川省江油市青蓮鎮)の人。青蓮居士と号した。科挙を受験せず、各地を遊歴。天宝元年(742)、玄宗に召されて翰林かんりん供奉ぐぶ(天子側近の文学侍従)となった。しかし、玄宗の側近で宦官の高力士らに憎まれて都を追われ、再び放浪の生活を送った。杜甫と並び称される大詩人で「詩仙」と仰がれた。『李太白集』がある。ウィキペディア【李白】参照。
五陵年少金市東
りょう年少ねんしょう きんひがし
  • 五陵年少 … 五陵付近に住む若者。五陵は、漢の高祖(長陵)・恵帝(安陵)・景帝(陽陵)・武帝(茂陵)・昭帝(平陵)の陵墓。この付近には富裕層が住んでいた。年少は、若者・青年。
  • 金市 … 「洛陽の金市」、「長安西市の美称」など、諸説ある。
銀鞍白馬度春風
銀鞍ぎんあん はく しゅんぷうわた
  • 銀鞍 … 銀で飾ったくら
  • 度春風 … 春風の中をさっそうと通り過ぎる。
落花踏盡遊何處
らっくして いずれのところにかあそ
  • 何処 … 「いずこ」とも読む。
笑入胡姫酒肆中
わらってる 胡姫こき しゅうち
  • 胡姫 … 西域の女。
  • 酒肆 … 酒場。
歴代詩選
古代 前漢
後漢
南北朝
初唐 盛唐
中唐 晩唐
北宋 南宋
唐詩選
巻一 五言古詩 巻二 七言古詩
巻三 五言律詩 巻四 五言排律
巻五 七言律詩 巻六 五言絶句
巻七 七言絶句
詩人別
あ行 か行 さ行
た行 は行 ま行
や行 ら行