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民を使うに時を以てす

たみ使つかうにときもってす
  • 出典:『論語』学而第一5(ウィキソース「論語/學而第一」参照)
  • 解釈:国の労役に人民を使う場合は、農閑期を選ぶこと。「時」は、農閑期などを指す。聖徳太子の制定した「十七条憲法」の第十六条に「民を使うに時を以てするは、いにしえの良きのりなり」とある。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、道千乘之國、敬事而信、節用而愛人、使民以時
いわく、せんじょうくにおさむるには、ことけいしてしんあり、ようせっしてひとあいし、たみ使つかうにときもってす。
  • 千乗之国 … 千乗は、兵車(戦車)千台。乗は、車を数える単位。一乗は、馬四頭で引いた兵車一台のこと。兵車一乗に甲士(甲冑をつけた兵士)三人、歩卒(歩兵)七十二人がつくという。転じて、兵車千乗を出し得る大国、諸侯の国のこと。また、天子は兵車万乗を出し、卿大夫は百乗を出すという。
  • 道 … 導く。指導する。治める。「治」に同じ。
  • 事 … 政治上の事柄。政事。
  • 用 … 国の費用。
  • 使 … やくを課す。
  • 時 … 農閑期などを指す。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「学而第一5」参照。
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た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句