鹿柴(王維)原文・書き下し文・詳しい注釈 - Web漢文大系
   >   唐詩選   >   巻六 五言絶句   >   鹿柴(王維)

鹿柴(王維)

鹿柴鹿柴ろくさい
おう     
  • 五言絶句。響・上(上声養韻)。
  • 『全唐詩』巻128所収。ウィキソース「鹿柴 (王維)」参照。
  • 『全唐詩』には、題下に「柴、士邁の切。もと砦に作る。らくなり(柴、士邁切。本作砦。籬落也)」との注がある。
  • 鹿柴 … 鹿を放し飼いにするための囲いのさく。「輞川もうせん二十景」のうちの一つ。「輞川もうせん」は長安の南郊輞川もうせんにあった王維の別荘で、「輞川もうせん荘」と名づけられた。親友の裴迪はいてきと唱和した作品を収めた『輞川もうせん集』に収められている。
  • 王維 … 699?~761。盛唐の詩人。太原(山西省)の人。あざなきつ。ウィキペディア【王維】参照。
空山不見人
空山くうざん ひと
  • 空山 … 人かげのない、静かで物寂しい山。
  • 不見人 … 人の姿を見かけない。
  • 見 … 自然に目に入ってくること。「看」「視」は、意識して見ること。
但聞人語響
じんひびきをくのみ
  • 但 … 「ただ~(のみ)」と読み、「ただ~だけ」と訳す。限定の意を示す。
  • 人語 … 人の話し声。
  • 響 … (人の話し声が)こだまして聞こえること。
  • 聞 … 自然に耳に入ってくること。「聴」は、意識して聞くこと。
返景入深林
返景へんけい 深林しんりん
  • 返景 … 「へんえい」「はんけい」とも読む。夕日の照りかえしの光。夕日の光。「景」は、光。日差し。
  • 深林 … 奥深い林の中。
  • 入 … (夕日の光が)差し込む。
復照青苔上
らす 青苔せいたいうえ
  • 復 … 「また」と読み、ここでは単に「そして」と訳す。通常は「もう一度」「再び」と訳す。他に、「亦」は「~もまた」「~も同様に」と訳す。「又」は「そのうえ~」「さらに~」と訳す。
  • 青苔 … 濃い緑の苔。「青」は、濃い緑色。
  • 苔 … 『王右丞集箋注』等には「一作莓」との注がある。
唐詩選
巻一 五言古詩 巻二 七言古詩
巻三 五言律詩 巻四 五言排律
巻五 七言律詩 巻六 五言絶句
巻七 七言絶句 巻八 七言絶句
漢詩 詩人別
あ行 か行 さ行
た行 は行 ま行
や行 ら行