蘇氏別業(祖詠)
蘇氏別業
蘇氏の別業
蘇氏の別業
- 五言律詩。心・林・陰・禽(平声侵韻)。
- 蘇氏 … 誰のことかはまったく不明。
- 別業 … 別荘。詩中の言葉から終南山付近にあったものと思われる。
- 祖詠 … 699~746?。盛唐の詩人。洛陽の人。王維とは幼友達。ウィキペディア【祖詠】参照。
別業居幽處
別業 幽処に居る
- 幽処 … 奥深い静かな場所。
到來生隱心
到来すれば隠心を生ず
- 到来 … やってくる。
- 隠心 … 隠遁したいという気持ち。
南山當戸牖
南山 戸牖に当り
- 南山 … 終南山。
- 戸牖 … 戸口と窓。牖は連子窓
灃水映園林
灃水 園林に映ず
- 灃水 … 終南山のあたりに源を発し、西北に流れて渭水に合流する川。
- 園林 … 木の茂る庭。
竹覆經冬雪
竹は覆わる 冬を経し雪に
- 竹 … 『全唐詩』では「屋」に作り、「一作竹」とある。
- 冬を経し雪 … 冬越しの残雪。
庭昏未夕陰
庭は昏し 未だ夕べならざる陰りに
寥寥人境外
寥寥たり 人境の外
- 寥寥 … 空虚なさま。
- 人境 … 人の住んでいる所。人里。陶淵明「飲酒」の詩に「廬を結んで人境に在り」とあるのと同じ意味。
閒坐聽春禽
閒坐して春禽を聴く
- 閒坐 … のんびりと坐っていること。閑坐。
- 春禽 … 春の鳥。禽は鳥。
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