>   故事成語   >   は行   >   人を傷えるかと。馬を問わず

人を傷えるかと。馬を問わず

ひとそこなえるかと。うまわず
  • 出典:『論語』郷党第十12(ウィキソース「論語/鄉黨第十」参照)
  • 解釈:「人にケガはなかったか」と尋ねられ、馬のことを問われなかった。孔子が朝廷に出仕されている間に、うまやが火事になり、馬が焼死してしまった。孔子が馬より人の身を案じたというエピソード。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
廏焚。子退朝。曰、傷人乎。不問馬
うまやけたり。ちょうより退しりぞく。いわく、ひとそこなえるかと。うまわず。
  • 厩 … 孔子の家の馬屋。なお「廏」が本来の正字であるが、我が国では「厩」が標準字体として使用されている。他に異体字の「廐」もある。
  • 焚 … 焼く。
  • 退朝 … 朝廷を退出して家へ帰る。
  • 傷 … きずつく。けがをする。
  • 乎 … 「か」または「や」と読む。ここでは疑問(質問)の意を示す。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「郷党第十12」参照。
あ行 か行 さ行
た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句