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堂に升り室に入る

どうのぼしつ
  • 出典:『論語』先進第十一14(ウィキソース「論語/先進第十一」参照)
  • 解釈:まず表座敷に昇ってから、次に奥座敷に入る。学問や技芸などを習得して一定の水準に達し、それをさらに進めて奥義を極めること。「堂に升る」は、教養・学問が一定の水準に達していることの喩え。「室に入る」は、そこからさらに深い境地に達することの喩え。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、由之瑟、奚爲於丘之門。門人不敬子路。子曰、由也升堂矣。未入於室也。
いわく、ゆうしつなんれぞきゅうもんいてせんと。門人もんじん子路しろけいせず。いわく、ゆうどうのぼれり。いましつらざるなり。
  • 由 … 前542~前480。姓はちゅう、名は由。あざなは子路、または季路。魯のべんの人。孔門十哲のひとり。孔子より九歳年下。門人中最年長者。政治的才能があり、また正義感が強く武勇にも優れていた。ウィキペディア【子路】参照。
  • 瑟 … おおごと。二十五弦。
  • 於丘之門 … 私の家で。
  • 門人 … 子路以外の孔子の門人。
  • 不敬 … 尊敬しない。
  • 升堂 … 表座敷には昇っている。教養・学問が一定の水準に達していることの喩え。
  • 未入於室 … 奥座敷には入っていない。深い境地に達していないことの喩え。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「先進第十一14」参照。
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論語の名言名句