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度桑乾(賈島)

度桑乾桑乾そうかんわたる)
とう     
  • 七言絶句。霜・陽・郷(平声陽韻)。
  • 『全唐詩』巻574所収。
  • 『全唐詩』卷472ではりゅうそう「旅次朔方」に作り、題下に「一作賈島詩」との注がある。ウィキソース「旅次朔方」参照。
  • 度 … 『全唐詩』では「渡」に作る。
  • 桑乾 … 河の名。桑乾河。北京の西南を流れ、永定えいていとなる。ウィキペディア【桑乾河】参照。
  • 賈島 … 779~843。中唐の詩人。范陽(河北省)の人。あざな浪仙ろうせん。ウィキペディア【賈島】参照。
客舍并州已十霜
へいしゅう客舎かくしゃしてすで十霜じっそう
  • 并州 … 今の山西省太原たいげん市。ウィキペディア【并州】参照。
  • 客舎 … 旅ぐらしをする。
  • 十霜 … 十年。「霜」は星霜。
歸心日夜憶咸陽
しん にち 咸陽かんようおも
  • 帰心 … 故郷に帰りたいと思う心。
  • 咸陽 … 長安の西北にあり、秦の都があった所。ここでは長安を指す。唐詩では長安を指す場合、漠然と咸陽の地名を用いることが多い。ウィキペディア【咸陽市】参照。
  • 憶 … 思い出す。
無端更渡桑乾水
はしくも さらわたる 桑乾そうかんみず
  • 無端 … 思いがけず。
  • 更渡 … 更に(桑乾河を)渡って遠方へ行く。
  • 水 … 川。流れ。
卻望并州是故郷
かえってへいしゅうのぞめば きょう
  • 却 … ふり返って。
  • 望 … 眺める。
  • 故郷 … 今まで仮の宿りと思っていた并州が、十年も住み慣れた町だけに、故郷の長安のように懐かしく思えてきた。ただし、作者の実際の故郷は范陽であるが、この詩では長安が故郷ということになっている。
唐詩選
巻一 五言古詩 巻二 七言古詩
巻三 五言律詩 巻四 五言排律
巻五 七言律詩 巻六 五言絶句
巻七 七言絶句
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