答人(太上隠者)
答人
人に答う
人に答う
- 〔テキスト〕 『唐詩選』巻六、『全唐詩』巻七百八十四、『増修詩話総亀』前巻十三(『四部叢刊 初編集部』所収)、他
- 五言絶句。眠・年(平声先韻)。
- ウィキソース「答人」参照。
- 答人 … この詩は、ある人の問いに答えて作った詩。『全唐詩』には、題下に「『古今詩話』に云う、太上隠者は、人、其の本末を知る莫し。好事の者、従いて其の姓名を問う。答えず。詩一絶を留めて云う」(古今詩話云。太上隱者。人莫知其本末。好事者從問其姓名。不答。留詩一絕云)とある。
- 太上隠者 … 姓名・事蹟ともに不詳。「太上」は、「最上・最高」の意と「最古・太古」の意とがある。ここでは後者の意か。また、「太上」が自称か他称かも不明。「隠者」は、俗世間の煩わしさから逃れて山中などに隠れて暮らしている人。隠遁者。隠士。隠君。
偶來松樹下
偶〻松樹の下に来り
- 偶来 … たまたまやって来た。ふとやって来た。ふらりとやって来た。
- 松樹下 … 松の木の下。
高枕石頭眠
枕を高くして石頭に眠る
- 高枕 … 安心してよく眠ること。安眠熟睡すること。
- 石頭 … 石のこと。「頭」は、接尾辞。
山中無曆日
山中 暦日無し
- 山中 … 山中の生活。
- 暦日 … 暦。
寒盡不知年
寒尽くるも年を知らず
- 寒尽 … 寒さが尽きて暖かくなる。冬が去って春が来る。年が改まる。
- 不知年 … 年が改まったことを知らない。今年が何年だか知らない。
こちらもオススメ!
歴代詩選 | |
古代 | 前漢 |
後漢 | 魏 |
晋 | 南北朝 |
初唐 | 盛唐 |
中唐 | 晩唐 |
北宋 | 南宋 |
金 | 元 |
明 | 清 |
唐詩選 | |
巻一 五言古詩 | 巻二 七言古詩 |
巻三 五言律詩 | 巻四 五言排律 |
巻五 七言律詩 | 巻六 五言絶句 |
巻七 七言絶句 |
詩人別 | ||
あ行 | か行 | さ行 |
た行 | は行 | ま行 |
や行 | ら行 |