奉和春日幸望春宮応制(蘇頲)
奉和春日幸望春宮応制
「春日、望春宮に幸す」に和し奉る 応制
「春日、望春宮に幸す」に和し奉る 応制
- 七言律詩。憐・煙・懸・前・絃(平声先韻)。
- 望春宮 … 長安の東郊にあった宮殿。当時、立春の日に天子がここで迎春の儀式を行なった。
- 幸 … 天子が出かけることをいう敬語。
- 応制 … 天子の命令によって作った詩文。
- 蘇頲 … 670~727。初唐の詩人。雍州武功(陝西省武功県)の人。字は廷碩。監察御史などの官職を歴任後、開元四年(716)に宰相となった。ウィキペディア【蘇テイ】参照。
東望望春春可憐
東のかた望春を望めば春憐れむべし
- 望春 … 望春宮。
- 可憐 … 風情のあることをいう。
更逢晴日柳含煙
更に晴日に逢うて柳は煙を含む
- 煙 … ここでは春霞。
宮中下見南山盡
宮中下に見る 南山の尽くるを
- 南山 … 終南山。
城上平臨北斗懸
城上平らかに臨む 北斗の懸るを
- 城上 … 城壁の上。
- 北斗 … 北斗星。
細草偏承回輦處
細草偏えに承く 輦を回らす処
- 細草 … 細い若草。
- 承 … うけとめる。
- 輦 … 天子の乗る車。
輕花微落奉觴前
軽花微かに落つ 觴を奉ぐる前
- 軽花 … 軽やかに舞う花びら。
- 輕花微落奉觴前 … 『全唐詩』には「一作飛花故落舞筵前」とある。
宸遊對此歡無極
宸遊此に対して歓び極まり無し
- 宸遊 … 天子が出かけること。行幸。
鳥哢聲聲入管絃
鳥哢は声声 管絃に入る
- 鳥哢 … 鳥のさえずり。
- 声声 … 一声ずつ。
- 入管絃 … 演奏されている管絃の音に和して聞こえる。
- 鳥哢聲聲入管絃 … 『全唐詩』には「一作鳥哢歌聲雜管絃」とある。
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