>   漢詩   >   唐詩選   >   巻二 七古   >   春江花月夜(張若虚)

春江花月夜(張若虚)

春江花月夜
春(しゅん)江(こう)花(か)月(げつ)の夜(よ)
張(ちょう)若(じゃく)虚(きょ)
  • 七言古詩。
  • ウィキソース「春江花月夜 (張若虛)」参照。
  • 春江花月夜 … 楽府題の一つ。『楽府詩集』巻四十七・清商曲辞・呉声歌曲に属する。南朝陳の後主陳叔宝が最初に作った歌曲であるが、現存していない。『旧唐書』音楽志に「春江花月夜・玉樹後庭花・堂堂は、並びに南朝陳の後主の作る所なり。叔宝、常に宮中の女学士及び朝臣と相和して詩を為(つく)る。太楽令何(か)胥(しょ)、又文詠を善くし、其の尤(もっと)も艶麗(えんれい)の者を採りて以て此の曲を為る」(春江花月夜、玉樹後庭花、堂堂、並陳後主所作。叔寶常與宮中女學士及朝臣相和爲詩。太樂令何胥又善於文詠、採其尤豔麗者以爲此曲)とある。ウィキソース「舊唐書/卷29」参照。
  • 春江 … 春の川辺。春の長江。
  • この詩は、春の川辺に花が咲き、明月の照りわたる夜景を詠んだもの。
  • 張若虚 … 660?~720?。初唐の詩人。揚州(江蘇省揚州市)の人。官は兗(えん)州(山東省)の兵曹(兵事を掌る下級官吏)で終わった。賀知章・張旭・包融とともに「呉中の四士」と称された。現在に伝わる詩はわずか二首のみ。『唐詩選』ではこの一首を収録。ウィキペディア【张若虚】(中文)参照。
1
  • 逐解換韻格(四句を一解といい、その一解ごとに換韻すること)。
  • 平・生・明(下平声庚韻)。
01 春江潮水連海平
春(しゅん)江(こう)の潮(ちょう)水(すい) 海(うみ)に連(つら)なって平(たい)らかなり
  • 春江 … 春の長江。劉宋の顔延年「車駕京口(けいこう)に幸(こう)せしとき、侍して蒜山(けいざん)に遊ぶの作」詩(『文選』巻二十二)に「春江には風濤(ふうとう)壮(さか)んにして、蘭(らん)野(や)には稊英(ていえい)茂る」(春江壯風濤、蘭野茂稊英)とある。風濤は、風が吹いて波がたつこと。稊英は、芽ばえ。ウィキソース「車駕幸京口侍遊蒜山作」参照。
  • 潮水 … 満ちあふれる潮(うしお)。『楚辞』九章・悲回風に「霜雪の倶(とも)に下(くだ)るを悲しみ、潮水の相撃つを聴く」(悲霜雪之倶下兮、聴潮水之相撃)とある。ウィキソース「楚辭/九章」参照。また、隋の煬帝「春江花月の夜」詩(二首其の一)(『楽府詩集』巻四十七・清商曲辞・呉声歌曲)に「暮(ぼ)江(こう)平らかにして動かず、春花満ちて正に開く。流波は月と将(とも)に去り、潮水は星を帯びて来たる」(暮江平不動、春花滿正開。流波將月去、潮水帶星來)とある。ウィキソース「樂府詩集/047卷」参照。
  • 連海平 … はるか大海原へと平らに続いている。
02 海上明月共潮生
海(かい)上(じょう)の明月(めいげつ) 潮(うしお)と共(とも)に生(しょう)ず
  • 海上 … 大海原の上に。
  • 明月 … 明るく輝く月。『楚辞』九弁に「明月を卬(あお)いで太息(たいそく)し、列星に歩(ほ)して明(めい)に極(いた)る」(卬明月而太息兮、歩列星而極明)とある。太息は、ため息。列星は、空に列(つら)なる星。明に極(いた)るとは、明け方に至る。ウィキソース「九辯」参照。また、三国魏の文帝(曹丕)の楽府「燕歌行二首」(『楽府詩集』巻三十二、『文選』巻二十七、『玉台新詠』巻九)の第一首に「明月皎皎(きょうきょう)として我が床(しょう)を照らし、星漢(せいかん)西に流れて夜未だ央(つ)きず」(明月皎皎照我床、星漢西流夜未央)とある。皎皎は、明るいさま。星漢は、天の川。未だ央(つ)きずとは、尽きない。終わらない。ウィキソース「燕歌行 (曹丕)」参照。また、三国魏の曹植「公讌(こうえん)の詩」(『文選』巻二十)に「明月に清景澄み、列(れっ)宿(しゅく)正に参(しん)差(し)たり」(明月澄清景、列宿正參差)とある。列宿は、大空に連なる多くの星。参差は、ばらばらに散らばるさま。ウィキソース「公讌詩 (曹子建)」参照。また、南朝梁の湘東王繹(えき)(蕭(しょう)繹(えき)、後の元帝)「寒宵三韻」詩(『玉台新詠』巻七)に「池水明月を浮かべ、寒風擣(とう)衣(い)を送る」(池水浮明月、寒風送擣衣)とある。池水は、池の水面。擣衣は、洗った着物を砧(きぬた)に載せて棒で叩くこと。ウィキソース「寒宵三韻」参照。
  • 共潮生 … 満ち潮とともに昇ってくる。『太平御覧』に引く『抱朴子』に「月の精、水より生ず。是(ここ)を以て月盛んにして潮濤大なり」(月之精生水。是以月盛而潮濤大)とある。ウィキソース「太平御覽/0004」参照。
03 灩灩隨波千萬里
灩灩(えんえん)として波(なみ)に随(したが)う 千万(せんばん)里(り)
  • 灩灩 … 月の光が水に映ってきらめくさま。南朝梁の何遜「新月を望んで同羈に示す」詩(『古詩紀』巻九十四)に「的的と沙と与(とも)に静かにして、灔灔として波を逐って軽し」(的的與沙靜、灔灔逐波輕)とある。ウィキソース「古詩紀 (四庫全書本)/卷094」参照。
  • 随波 … 波のまにまに広がってゆく。『晋書』束皙伝に「故に逸詩に云う、羽(う)觴(しょう)波に随う、と」(故逸詩云、羽觴隨波)とある。羽觴は、雀が翼を広げた形に作った酒杯。ウィキソース「晉書/卷051」参照。
  • 千万里 … 千里万里の彼方まで。
  • 里 … 『全唐詩』には「一作頃」と注する。
04 何處春江無月明
何(いず)れの処(ところ)か 春(しゅん)江(こう) 月明(げつめい)無(な)からん
  • 何処春江無月明 … この春の川のどこに、月の光が輝かないところなどあるのだろうか。
  • 月明 … 明るい月の光。
2
  • 甸・霰・見(去声霰韻)。
05 江流宛轉遶芳甸
江(こう)流(りゅう) 宛転(えんてん)として芳甸(ほうでん)を遶(めぐ)り
  • 江流 … 川の流れ。『楚辞』七諫の「怨世」に「願わくは自ら江流に沈み、横(おう)流(りゅう)を絶(わた)りて径(ただ)ちに逝(ゆ)かん」(願自沈於江流兮、絕横流而徑逝)とある。ウィキソース「楚辭/七諫」参照。
  • 宛転 … ゆるやかに曲がりくねっているさま。隋の煬帝「四時白紵歌」の「東宮の春」詩(『楽府詩集』巻四十七・清商曲辞・呉声歌曲)に「小苑花紅(くれない)にして洛水緑なり、清歌宛転として繁弦促す」(小苑花紅洛水綠、清歌宛轉繁弦促)とある。繁弦は、弦楽器の調子が激しく急であること。ウィキソース「樂府詩集/056卷」参照。
  • 芳甸 … 芳しい花の咲いている春の野原。甸は、郊外。または近郊の田園。南朝斉の謝朓「晩(くれ)に三山に登り、京邑(けいゆう)を還望す」詩(『文選』巻二十七)に「喧(けん)鳥(ちょう)は春洲を覆い、雑英は芳甸に満つ」(喧鳥覆春洲、雜英滿芳甸)とある。雑英は、種々の花。ウィキソース「昭明文選/卷27」参照。
  • 遶 … めぐって流れる。
06 月照花林皆似霰
月(つき)は花(か)林(りん)を照(て)らして 皆(みな)霰(あられ)に似(に)たり
  • 花林 … 花咲く林。北周の庾信「趙王に和し奉る」詩(『古詩紀』巻一百二十八)に「花(か)逕(けい) 日に相携(たずさ)うるも、花林 鳥 未だ棲まず」(花逕日相携、花林鳥未棲)とある。ウィキソース「古詩紀 (四庫全書本)/卷128」参照。
  • 似霰 … 木々に咲く花が月光に照らされて白く光る様子を、霰に似ていると表現したもの。柳(りゅう)惲(うん)「鼓吹曲二首」の「其の一 独り見ず」詩(『玉台新詠』巻五)に「芳草生じて未だ積まず、春花落ちて霰の如し」(芳草生未積、春花落如霰)とある。ウィキソース「獨不見 (柳惲)」参照。
07 空裏流霜不覺飛
空(くう)裏(り)の流(りゅう)霜(そう) 飛(と)ぶを覚(おぼ)えず
  • 空裏 … 空中。
  • 流霜 … 空中を流れ飛ぶ霜の気。西晋の張協「七命」(『文選』巻三十五)に「奔沙を越え、流霜を輾(にじ)り、扶揺の風を凌ぎ、堅氷の津を躡(ふ)む」(越奔沙、輾流霜、凌扶搖之風、躡堅冰之津)とあり、その注に「流は、猶お飛ぶのごとし」(流、猶飛也)とある。ウィキソース「六臣註文選 (四部叢刊本)/卷第三十五」参照。
  • 不覚飛 … 明るい月の光によって、霜の気が飛んでいることに気づかない。
08 汀上白沙看不見
汀(てい)上(じょう)の白(はく)沙(さ) 看(み)れども見(み)えず
  • 汀上 … 渚。水(み)際(ぎわ)。
  • 汀 … 『唐詩解』では「江」に作る。
  • 白沙 … 白砂。白い砂。『史記』三王世家に「白沙、泥の中に在れば、之と与(とも)に皆黒しとは、土地教化、之をして然らしむるなり」(白沙在泥中、與之皆黑者、土地敎化使之然也)とある。ウィキソース「史記/卷060」参照。
  • 看不見 … 月の光の白さにまぎれて、見ても見分けがつかない。
3
  • 塵・輪・人(上平声真韻)。
09 江天一色無纖塵
江天(こうてん)一(いっ)色(しょく) 繊塵(せんじん)無(な)し
  • 江天 … 川と空。劉宋の謝荘「侍して蒜山(けいざん)に宴す」詩(『古詩紀』巻五十六)に「霧罷(や)んで江天分(わ)かつ」(霧罷江天分)とある。ウィキソース「古詩紀 (四庫全書本)/卷056」参照。
  • 一色 … 白一色に澄みわたる。南朝梁の武帝「臨高台」詩(『玉台新詠』巻七)に「草樹参(しん)差(し)たる無く、山河同じく一色」(草樹無參差、山河同一色)とある。参差は、ばらばらで不揃いな様子。ウィキソース「臨高臺 (蕭衍)」参照。
  • 繊塵 … こまかい塵。『初学記』に引く劉瑾「甘樹賦」に「繊塵を滌(あら)って以て素を開く」(滌纖塵以開素)とある。ウィキソース「初學記/卷第二十八」参照。
10 皎皎空中孤月輪
皎皎(こうこう)たり 空(くう)中(ちゅう)の孤(こ)月(げつ)輪(りん)
  • 皎皎 … 白く輝くさま。「きょうきょう」と読んでもよい。畳語(重言)。『詩経』陳風・月出に「月出でて皎たり、佼人僚たり、舒(おもむ)ろに窈糾たり、労心悄たり」(月出皎兮、佼人僚兮、舒窈糾兮、勞心悄兮)とある。佼人は、美しい女。ウィキソース「詩經/月出」参照。その毛伝に「皎は、月光なり」(皎、月光也)とある。ウィキソース「毛詩正義/卷七」参照。また「古詩十九首」第十九首(『文選』巻二十九、『玉台新詠』巻一)に「明月何ぞ皎皎たる、我が羅(ら)の牀(しょう)幃(い)を照らす」(明月何皎皎、照我羅牀幃)とある。羅は、薄い絹織物。うすぎぬ。牀幃は、寝床のとばり。ウィキソース「明月何皎皎」参照。
  • 空中 … 空の中。『列子』天瑞篇に「夫れ天地は空中の一細物、有中の最も巨(おお)きなる者なり」(夫天地空中之一細物、有中之最巨者)とある。ウィキソース「列子/天瑞篇」参照。
  • 孤月輪 … たった一つの丸い月。南朝梁の武帝「蘇属国の婦に代わる」詩(『玉台新詠』巻七)に「愴愴たり独涼の枕、搔搔たり孤月の帷」(愴愴獨涼枕、搔搔孤月帷)とある。帷は、とばり。ウィキソース「代蘇屬國婦」参照。
11 江畔何人初見月
江畔(こうはん) 何人(なんぴと)か初(はじ)めて月(つき)を見(み)る
  • 江畔 … この川のほとり。
  • 何人初見月 … はじめてこの月を見たのは誰だったのであろう。
12 江月何年初照人
江月(こうげつ) 何(いず)れの年(とし)か初(はじ)めて人(ひと)を照(て)らす
  • 江月 … 川辺の月。川面を照らす月。
  • 何年初照人 … 初めて人を照らしたのは、いったい何時(いつ)のことだったのだろう。
4
  • 已・似・水(上声紙韻)。
13 人生代代無窮已
人生(じんせい) 代代(だいだい) 窮(きわ)まり已(や)むこと無(な)く
  • 人生 … 人の生。
  • 代代 … 幾代も続くこと。世世(よよ)に同じ。唐では太宗の諱(いみな)(世民)を避けて、「世」の字を「代」と書いた。ウィキペディア【避諱】参照。『拾遺記』に「後世の聖人、禹の跡に因りて、代代鼎を鋳る」(後世聖人、因禹之跡、代代鋳鼎焉)とある。ウィキソース「拾遺記/卷二」参照。
  • 無窮已 … 窮まることなく移り変わる。
14 江月年年祗相似
江月(こうげつ) 年年(ねんねん) 祗(た)だ相(あい)似(に)たり
  • 年年 … 来る年も来る年も。来る年ごとに。南朝梁の呉均の楽府「行路難二首」(『玉台新詠』巻九)の第二首「洞庭水上一株(いっしゅ)の桐」に「年年月月(げつげつ) 君子に対し、遥遥夜夜(やや) 未(び)央(おう)に宿す」(年年月月對君子、遙遙夜夜宿未央)とある。未央は、漢の宮殿、未央宮。ウィキソース「行路難 (吳均)」参照。また、南朝陳の江総の楽府「折楊柳」(『楽府詩集』巻二十二)に「此の依依(いい)たる情を共にするも、奈(いかん)ともする無し 年年の別れ」(共此依依情、無奈年年別)とある。依依は、しなやかな様子。ウィキソース「樂府詩集/022卷」参照。
  • 祗 … ただ。『唐詩選』『楽府詩集』『唐詩品彙』『古今詩刪』『唐詩解』では「望」に作る。
  • 相似 … 全く同じ姿を繰り返す。
15 不知江月待何人
知(し)らず 江月(こうげつ) 何人(なんぴと)をか待(ま)つ
  • 不知江月待何人 … 月はいったい誰を待っているのだろう。
  • 待 … 『唐詩選』『唐詩品彙』『古今詩刪』『唐詩解』では「照」に作る。
16 但見長江送流水
但(た)だ見(み)る 長(ちょう)江(こう)の流(りゅう)水(すい)を送(おく)るを
  • 但見 … ただ目に入るものは。
  • 長江送流水 … 長江が流れる水を絶えず送り続けている姿だけである。三国魏の阮籍「詠懐詩八十二首」の第十一首(『文選』巻二十三では十七首中第十七首)に「湛湛(たんたん)たる長江の水、上(うえ)に楓樹(ふうじゅ)の林(はやし)有り」(湛湛長江水、上有楓樹林)とある。ウィキソース「詠懷詩 (湛湛長江水)」参照。
  • 長江 … 中国中部を東西に流れる同国最大の川。下流部を揚子江という。長江全域を指して揚子江と呼ぶのは、我が国はじめ国際的な通称。ウィキペディア【長江】参照。
5
  • 悠・愁・樓(下平声尤韻)。
17 白雲一片去悠悠
白雲(はくうん)一片(いっぺん) 去(さ)って悠悠(ゆうゆう)
  • 白雲一片 … ぽつんとひとひらの白い雲。沈約「鍾山の詩、西陽王の教えに応ず」詩(『文選』巻二十二)に「白雲は玉趾に随い、青霞は桂旗に雑(まじ)わる」(白雲隨玉趾、青霞雜桂旗)とある。玉趾は、天子や君主などの足。おみあし。ウィキソース「鍾山詩應西陽王教」参照。
  • 去悠悠 … 遥か彼方へと流れ去っていく。
  • 悠悠 … 遥かに遠いさま。『詩経』鄘風・載馳に「馬を駆ること悠悠、言(ここ)に漕に至る」(驅馬悠悠、言至于漕)とある。ウィキソース「詩經/載馳」参照。
18 靑楓浦上不勝愁
青楓(せいふう)浦(ほ)上(じょう) 愁(うれ)いに勝(た)えず
  • 青楓 … 青々とした楓。
  • 浦上 … 入り江のほとり。浦は、入り江。
  • 不勝愁 … 愁いに堪えきれない。堪え難い愁いを抱く。
  • 不勝 … 堪えきれない。こらえきれない。
  • 勝 … 底本では「堪」に作る。
19 誰家今夜扁舟子
誰(た)が家(いえ)ぞ 今(こん)夜(や) 扁(へん)舟(しゅう)の子(こ)
  • 誰家今夜扁舟子 … 今宵、小舟を浮かべている旅人は誰であろうか。
  • 誰家 … 誰であろうか。家は、人称につく助辞で俗語的表現。宋子侯「董(とう)嬌嬈(きょうじょう)」詩(『玉台新詠』巻一)に「知らず誰が家の子ぞ、籠(かご)を提(ひっさ)げて行〻(ゆくゆく)桑を采(と)る」(不知誰家子、提籠行采桑)とある。ウィキソース「董嬌嬈」参照。
  • 扁舟 … 舟底の平らな小舟。『史記』貨殖伝に「范蠡(はんれい)既に会稽の恥を雪(すす)ぎ、……乃ち扁舟に乗り、江湖に浮かび、名を変じ姓を易え、斉(せい)に適(ゆ)きて鴟夷子皮(しいしひ)と為り、陶(とう)に之(ゆ)きて朱公と為る」(范蠡既雪會稽之恥、……乃乘扁舟、浮於江湖、變名易姓、適齊爲鴟夷子皮、之陶爲朱公)とある。ウィキソース「史記/卷129」参照。
  • 子 … 旅の若者。
20 何處相思明月樓
何(いず)れの処(ところ)か 相(あい)思(おも)う 明月(めいげつ)の楼(ろう)
  • 何処思明月楼 … この旅の若者を慕う女性が住む明月に照らされた高殿は、どこにあるのか。
  • 何処 … どこにあるのか。
  • 相思 … 相手のことを恋い慕う。
  • 相 … ここでは「互いに」という意味ではなく、動作に対象があることを示す接頭語。「(対象に)~する」「(対象を)~する」と訳す。
  • 明月楼 … 明月に照らされた高楼。三国魏の曹植の楽府「七哀の詩」(『文選』巻二十三、『玉台新詠』巻二では「雑詩五首其一」、『楽府詩集』巻四十一では「怨詩行二首其二」と題す)に「明月(めいげつ)高楼(こうろう)を照(て)らし、流(りゅう)光(こう)正(まさ)に徘徊(はいかい)す。上(うえ)に愁(しゅう)思(し)の婦(ふ)有(あ)り、悲(ひ)歎(たん)して余(よ)哀(あい)有(あ)り」(明月照高樓、流光正徘徊。上有愁思婦、悲歎有餘哀)とあるのを踏まえる。ウィキソース「七哀詩 (曹子建)」参照。
6
  • 徊・臺・來(上平声灰韻)。
21 可憐樓上月徘徊
憐(あわ)れむ可(べ)し 楼(ろう)上(じょう) 月(つき)徘徊(はいかい)し
  • 可憐 … 気の毒なことに。かわいそうに。南朝梁の簡文帝「戯れに作る謝恵連体十三韻」詩(『玉台新詠』巻七)に「憐む可し枝上の花、早く得たり春風の意」(可憐枝上花、早得春風意)とある。ウィキソース「戲作謝惠連體十三韻」参照。
  • 楼上 … その高楼の上に。南朝陳の後主「舞媚娘」詩(二首其の一)(『楽府詩集』巻七十三・雑曲歌辞)に「楼上に嬌(きょう)艶(えん)多し」(樓上多嬌豔)とある。嬌艶は、なまめかしく美しい女性の姿。ウィキソース「樂府詩集/073卷」参照。
  • 月徘徊 … 月の光がきらきらと揺れ動く。
  • 徘 … 『全唐詩』『唐詩品彙』では「裵」に作る。
  • 徊 … 『全唐詩』では「囘」に作る。
22 應照離人粧鏡臺
応(まさ)に照(て)らすべし 離(り)人(じん)の粧鏡(しょうきょう)台(だい)
  • 応照 … きっと照らしているに違いない。
  • 離人 … 遠く離れている人。ここでは夫と離れて暮らす妻を指す。南朝梁の元帝「春別令(れい)に応(おう)ず」詩(四首其の四)(『玉台新詠』巻九)に「若(も)し月光(げっこう)をして近遠(きんえん)無(な)からしめば、応(まさ)に照(て)らすべし離(り)人(じん)今(こん)夜(や)啼(な)くを」(若使月光無近遠、應照離人今夜啼)とある。ウィキソース「春別應令」参照。また虞炎「餞謝文学離夜」詩(『古詩紀』巻七十二)に「離人悵(かな)しみて東に顧み、遊子愴(かな)しみて西に帰(おもむ)く」(離人悵東顧、遊子愴西歸)とある。ウィキソース「古詩紀 (四庫全書本)/卷072」参照。
  • 粧鏡台 … 化粧をする鏡台。化粧台。『太平御覧』に引く魏武『上雑物疏』に「鏡台は、魏の宮中より出ず」(鏡臺、出魏宮中)とある。ウィキソース「太平御覽 (四庫全書本)/卷0717」参照。また南朝斉の謝朓「雑詠五首」の「其の四 鏡台」詩(『玉台新詠』巻四)に「粉を照らして紅(こう)妝(しょう)を払い、花を挿んで雲髪を理(おさ)む」(照粉拂紅妝、插花理雲髮)とある。紅妝は、あでやかな化粧のこと。雲髪は、美しい豊かな髪。ウィキソース「鏡臺」参照。
  • 粧 … 『全唐詩』では「妝」に作り、「一作玉」と注する。
23 玉戶簾中卷不去
玉(ぎょく)戸(こ) 簾(れん)中(ちゅう) 巻(ま)けども去(さ)らず
  • 玉戸 … 玉(ぎょく)で飾った扉。装飾を施した戸口。揚雄の「甘泉の賦」(『文選』巻七)に「玉戸を排(おしひら)きて金鋪を颺(あ)ぐ」(排玉戶而颺金鋪)とある。ウィキソース「甘泉賦」参照。
  • 玉 … 『全唐詩』には「一作遮」と注する。
  • 簾中 … 扉に垂らした簾(すだれ)の中。
  • 巻不去 … 簾を巻き上げて月の光もいっしょに巻き込めようとするが、月の光は去らない。
24 擣衣砧上拂還來
擣(とう)衣(い)の砧(ちん)上(じょう) 払(はら)えども還(ま)た来(きた)る
  • 擣衣砧上 … 織った布を柔らかくして光沢を出すため、砧(きぬた)の上に置いて棒で打つこと。擣は、棒で隅々まで叩くこと。砧は、布を打つときに下に敷く木や石の台。北周の庾信「趙王の看妓に和す」詩(『古詩紀』巻一百二十八)に「長く思う 浣(かん)紗(さ)の石、空しく想う 搗衣の砧(きぬた)」(長思浣紗石、空想搗衣砧)とある。ウィキソース「古詩紀 (四庫全書本)/卷128」参照。
  • 払還来 … 払っても払っても、月影はまた差し込んで来る。
7
  • 聞・君・文(上平声文韻)。
25 此時相望不相聞
此(こ)の時(とき) 相(あい)望(のぞ)めども相(あい)聞(きこ)えず
  • 此時 … 今この時。
  • 相望 … お互いに月を眺めて相手のことを思い慕っても。
  • 不相聞 … お互いに便りを交わす術(すべ)もない。『老子』八十章に「隣国(りんごく)相(あい)望(のぞ)み、鶏犬(けいけん)の声(こえ)相(あい)聞(き)こゆるも、民(たみ)は老(ろう)死(し)に至(いた)るまで、相(あい)往来(おうらい)せず」(鄰國相望、雞犬之聲相聞、民至老死、不相往來)とある。ウィキソース「老子河上公章句/德經」参照。
26 願逐月華流照君
願(ねが)わくは月(げっ)華(か)を逐(お)いて流(なが)れて君(きみ)を照(て)らさん
  • 願逐月華流照君 … できることなら月の光を追い、ともに流れていって、君を照らしたい。
  • 願 … 「ねがわくは~ん」と読み、「願うところは」「できることなら」「どうか~したい」と訳す。自らの願望の意を示す。三国魏の曹植「雑詩」(六首其の三)(『文選』巻二十九)に「願わくは南流の景(かげ)と為り、光を馳(は)せて我が君を見(まみ)えん」(願爲南流景、馳光見我君)とある。ウィキソース「昭明文選/卷29」参照。また、南朝梁の呉均「柳(りゅう)惲(うん)と相贈答す」詩(六首其の三)(『玉台新詠』巻六)に「願わくは春風を逐うて去り、飄(ひょう)蕩(とう)として遼西に至らん」(願逐春風去、飄蕩至遼西)とある。ウィキソース「與柳惲相贈答」参照。
  • 月華 … 月。または月の光。南朝梁の元帝の「烏棲曲四首」(『玉台新詠』巻九・宋版不収)の第一首に「共に江干(こうかん)に泛べて月華を瞻(み)ん」(共泛江干瞻月華)とあり、第二首に「月華は碧に似て星は珮(はい)の如し」(月華似碧星如珮)とある。ウィキソース「烏棲曲 (蕭繹)」参照。また、南朝梁の江淹「雑体詩」の「王徴君(疾(やまい)を養う)微」詩(『文選』巻三十一)に「清陰の往来すること遠く、月華は前(ぜん)墀(ち)に散ず」(清陰往來遠、月華散前墀)とある。前墀は、前の階段。ウィキソース「王徵君養疾」参照。また、南朝梁の沈約「雑詠五首」の「其の三 月を詠む」詩(『玉台新詠』巻五、『文選』巻三十では「王中丞思遠が月を詠ずるに応ず」に作る)に「月華静夜に臨み、夜静かにして氛埃(ふんあい)滅す」(月華臨靜夜、夜靜滅氛埃)とある。ウィキソース「詠月 (沈約)」参照。
27 鴻雁長飛光不度
鴻雁(こうがん) 長(なが)く飛(と)んで 光(ひかり)度(わた)らず
  • 鴻雁 … 雁のこと。鴻は、大きな雁。雁は、手紙を届ける鳥といわれた。『漢書』蘇武伝に「天子、上林中に射して雁を得たり、足に帛書(はくしょ)を係(か)くる有り、言う武等は某沢中に在りと」(天子射上林中得鴈、足有係帛書、言武等在某沢中)とあるのに基づく。帛書は、絹に書いた手紙。ウィキソース「漢書/卷054」参照。また『詩経』小雅・鴻鴈に「鴻鴈于(ここ)に飛び、哀鳴嗷嗷(ごうごう)たり」(鴻鴈于飛、哀鳴嗷嗷)とある。ウィキソース「詩經/鴻鴈」参照。
  • 長飛 … 列をなして遠くへ飛んでいく。
  • 光不度 … 月の光は雁と違って、あなたの所までは届かない。
28 魚龍潛躍水成文
魚(ぎょ)竜(りょう) 潜躍(せんやく)して 水(みず) 文(ぶん)を成(な)す
  • 魚竜 … 魚と竜。広く水中に棲息する動物をいう。ここでは特に鯉魚が手紙を届けてくれるものとして歌われる。漢代の楽府「飲馬長城窟行」(『文選』巻二十七、『楽府詩集』巻三十八・相和歌辞・瑟調曲)に「児を呼びて鯉魚を烹(に)るに、中に尺(せき)素(そ)の書有り」(呼兒烹鯉魚、中有尺素書)とある。尺素書は、一尺ばかりの白絹に書いた手紙。ウィキソース「昭明文選/卷27」参照。
  • 潜躍 … 潜ったり跳ねたりすること。または水中深い所で跳ねること。三国魏の嵇康(けいこう)「秀才の軍に入るに贈る」詩(五首其の三)(『文選』巻二十四)に「魚竜は瀺(ざん)灂(しゃく)し、山鳥は群(ぐん)飛(ぴ)す」(魚龍瀺灂、山鳥群飛)とある。瀺灂は、出没して遊泳すること。ウィキソース「贈秀才入軍五首」参照。
  • 水成文 … 水面に波紋が広がるばかり(手紙を届けてくれない)。文は、ここでは波紋の意であるが、手紙の意にも掛けている。庾丹「秋閨に望む有り」詩(『玉台新詠』巻五)に「月斜めにして樹(き)影を倒(さかしま)にし、風至りて水文(ぶん)を廻らす」(月斜樹倒影、風至水廻文)とある。ウィキソース「秋閨有望」参照。
8
  • 花・家・斜(下平声麻韻)。
29 昨夜閒潭夢落花
昨(さく)夜(や) 間潭(かんたん) 落(らっ)花(か)を夢(ゆめ)む
  • 昨夜 … 昨日の夜。
  • 間潭 … 静かな淵(ふち)のほとり。
  • 夢落花 … 花の散る夢を見た。南朝梁の武帝の「夏歌四首其の四」(『玉台新詠』巻十)に「含桃(がんとう)花落つる日、黄鳥飛ぶを営むの時」(含桃落花日、黃鳥營飛時)とある。含桃は、ゆすらうめ。桜桃。ウィキソース「夏歌 (蕭衍)」参照。
30 可憐春半不還家
憐(あわ)れむ可(べ)し 春(はる)半(なか)ばにして家(いえ)に還(かえ)らず
  • 可憐 … 何とも切ないことである。
  • 憐 … 『楽府詩集』では「非」に作る。
  • 春半 … もう春も半ばだというのに。
  • 不還家 … 私はまだ家に帰れない。
31 江水流春去欲盡
江水(こうすい) 春(はる)を流(なが)して去(さ)って尽(つ)きんと欲(ほっ)し
  • 江水 … 川の水。長江の水。『山海経』中山経に「又東北三百里を、岷山(みんざん)と曰う。江水焉(ここ)より出で、東北流して海に注(そそ)ぐ」(又東北三百里、曰岷山。江水出焉、東北流注于海)とある。ウィキソース「山海經/中山經」参照。
  • 流春去欲尽 … 春を押し流し、流し尽くそうとしている。
32 江潭落月復西斜
江潭(こうたん)の落月(らくげつ) 復(ま)た西(にし)に斜(なな)めなり
  • 江潭 … 川の深い淵。『楚辞』の「漁父」に「屈原(くつげん)既(すで)に放(はな)たれて、江潭(こうたん)に游(あそ)び、行〻(ゆくゆく)沢畔(たくはん)に吟(ぎん)ず」(屈原旣放、游於江潭、行吟澤畔)とある。ウィキソース「漁父」参照。
  • 落月 … 沈もうとする月。南朝梁の蕭綜「鍾鳴を聴く」詩(『古詩紀』巻一百十八)に「西樹落月を隠し、東窓暁星を見る」(西樹隱落月、東窻見曉星)とある。ウィキソース「古詩紀 (四庫全書本)/卷118」参照。
  • 復西斜 … また西へと傾く。
9
  • 霧・路・樹(去声遇韻)。
33 斜月沈沈藏海霧
斜月(しゃげつ) 沈沈(ちんちん)として海(かい)霧(む)に蔵(かく)る
  • 斜月 … 西に傾いた月。入りかかった月。『初学記』に引く梁の蕭和「螢火の賦」に「斜月西に傾き、独り蓬楹(ほうえい)を照らす」(斜月西傾、獨照蓬楹)とある。ウィキソース「初學記/卷第三十」参照。
  • 沈沈 … 静かで奥深いさま。
  • 海霧 … 海上にたちこめる霧。
  • 蔵 … 隠れていく。姿を隠そうとする。
34 碣石瀟湘無限路
碣石(けっせき) 瀟湘(しょうしょう) 無(む)限(げん)の路(みち)
  • 碣石 … 山の名。今の河北省昌黎県の北にある。ここでは広く北の果てを指す。『読史方輿紀要』永平府、昌黎県の条に「碣石山は、県の西北二十里。山勢は穹窿(きゅうりゅう)、頂に巨石有り特出す、因って名づく」(碣石山、縣西北二十里。山勢穹窿、頂有巨石特出、因名)とある。穹窿は、弓形。ウィキソース「讀史方輿紀要/卷十七」参照。『中国歴史地図集 第五冊』(地図出版社、1982年、国学导航「河北道南部:碣石山」48~49頁③7)参照。また『書経』禹貢篇に「夾(きょう)右(ゆう)・碣石、河に入る」(夾右碣石、入于河)とある。河は、黄河。ウィキソース「尚書/禹貢」参照。
  • 瀟湘 … 瀟水と湘江(湘水)。洞庭湖に南から流れこむ二つの川の名。洞庭湖の南の流域一帯を指す。ここでは広く南の果てを指す。『水経注』湘水篇に「瀟とは、水清深(せいしん)なり。湘中記に曰く、湘川は清照なること五六丈、下(した)、底の石を見ること樗(ちょ)蒲(ぼ)の矢の如く、五色鮮明なり。白沙は霜雪の如く、赤岸は朝霞の若し。是れ瀟湘の名を納(い)るるなり」(瀟者、水清深也。湘中記曰、湘川清照五六丈、下見底石如樗蒲矢、五色鮮明。白沙如霜雪、赤岸若朝霞。是納瀟湘之名矣)とある。樗蒲は、ばくち。ウィキソース「水經注/38」参照。また、三国魏の曹植「雑詩六首其の四」(『文選』巻二十九)に「朝に江北の岸に遊び、夕(ゆうべ)に瀟湘の沚(なぎさ)に宿す」(朝遊江北岸、夕宿瀟湘沚)とある。ウィキソース「曹子建集 (四部叢刊本)/卷第五」参照。また南朝斉の謝朓「新亭(しんてい)の渚(なぎさ)にて范(はん)零(れい)陵(りょう)に別(わか)るる詩(し)」(『文選』巻二十)に「洞庭(どうてい)は楽(がく)を張(は)るの地(ち)、瀟湘(しょうしょう)には帝(てい)子(し)遊(あそ)ぶ」(洞庭張樂地、瀟湘帝子遊)とある。帝子は、堯帝の二人の娘、娥皇と女英のこと。ウィキソース「新亭渚別范零陵詩」参照。
  • 無限路 … 果てのない旅路が続いている。
35 不知乘月幾人歸
知(し)らず 月(つき)に乗(じょう)じて幾人(いくにん)か帰(かえ)る
  • 不知乗月幾人帰 … この月明かりに照らされてわが家へ帰りついた旅人は、いったい何人いることだろう。
  • 乗月 … 月明かりに照らされて。月の光りに照らされて。劉宋の謝霊運「彭蠡(ほうれい)湖口に入る」詩(『文選』巻二十六)に「月に乗じて哀狖(あいゆう)を聴き、露に浥(うるお)いて芳蓀馥(かんば)し」(乘月聽哀狖、浥露馥芳蓀)とある。哀狖は、鳴き叫ぶ猿。ウィキソース「昭明文選/卷26」参照。また古楽府の「子夜夏歌」(『楽府詩集』巻四十四・清商曲辞)に「月に乗じて芙蓉を採り、夜夜蓮子を得たり」(乘月採芙蓉、夜夜得蓮子)とある。蓮子は、はすの実。ウィキソース「樂府詩集/044卷」参照。
36 落月搖情滿江樹
落月(らくげつ) 情(じょう)を揺(ゆる)がして江樹(こうじゅ)に満(み)つ
  • 落月 … 沈みゆく月。
  • 揺情 … 私の感情を揺り動かしながら。
  • 江樹 … 川辺の木々の辺り。隋の諸葛穎「春江花月の夜」詩(『古詩紀』巻一百三十五)に「月色江樹を含み、花影船楼を覆う」(月色含江樹、花影覆船樓)とある。ウィキソース「古詩紀 (四庫全書本)/卷135」参照。
  • 満 … 月の光が満ち溢れる。
テキスト
  • 『箋註唐詩選』巻二(『漢文大系 第二巻』、冨山房、1910年)
  • 『全唐詩』巻一百十七(排印本、中華書局、1960年)
  • 『楽府詩集』巻四十七・清商曲辞・呉声歌曲(北京図書館蔵宋刊本影印、中津濱渉『樂府詩集の研究』所収)
  • 『唐詩品彙』巻三十七([明]高棅編、[明]汪宗尼校訂、上海古籍出版社、1982年)
  • 『唐詩別裁集』巻五([清]沈徳潜編、乾隆二十八年教忠堂重訂本縮印、中華書局、1975年)
  • 『古今詩刪』巻十三(寛保三年刊、『和刻本漢詩集成 総集篇9』所収、汲古書院)
  • 『唐詩解』巻十一(順治十六年刊、内閣文庫蔵)
歴代詩選
古代 前漢
後漢 魏
晋 南北朝
初唐 盛唐
中唐 晩唐
北宋 南宋
金 元
明 清
唐詩選
巻一 五言古詩 巻二 七言古詩
巻三 五言律詩 巻四 五言排律
巻五 七言律詩 巻六 五言絶句
巻七 七言絶句
詩人別
あ行 か行 さ行
た行 は行 ま行
や行 ら行