七歩詩(曹植)
七步詩
七歩の詩
七歩の詩
煮豆持作羹
豆を煮て持て羹と作し
- 持 … 以に同じ。
- 羹 … あつもの。魚・鳥の肉や野菜を入れた熱い吸い物。
漉豉以爲汁
豉を漉して以て汁と為す
- 豉 … 豆を煮たり蒸したりして発酵させたもの。みそや納豆の類。「豉」の訓読みは、みそ。『世説新語』では「菽」に作る。「菽」の訓読みは、まめ。
- 漉 … こす。濾過する。
萁在釜下然
萁は釜の下に在りて然え
- 萁 … 豆がら。豆の実を取り出したあとの、さや・茎など。自分に難題を持ちかけて苦しめる兄の曹丕に喩える。
- 然 … 燃える。
豆在釜中泣
豆は釜の中に在りて泣く
- 豆 … 曹植に喩える。
本自同根生
本 同根より生ずるに
- 本 … もともとは。本来は。
- 自 … 「より」と読み、「~から」と訳す。返読文字。時間・場所などの起点を示す。『古詩源』『古詩賞析』では「是」に作る。
- 同根生 … 同根は「根を同じくして」と読んでもよい。豆も萁も、同じ根から生まれたものだ。私と兄さんとは兄弟だ、ということの喩え。曹丕は同母兄。
相煎何太急
相煎ること何ぞ太だ急なる
- 相 … ここでは「互いに」という意味ではなく、動作に対象があることを示す接頭語。「(対象に)~する」「(対象を)~する」と訳す。
- 煎 … 萁が豆を煮ること。曹丕が曹植をいじめることの喩え。
- 何 … 「なんぞ」と読み、「どうして~か」と訳す。疑問形。
- 太 … ひどく。あまりにも~しすぎる。
- 急 … 激しい。厳しい。むごい。
詩型・押韻
- 五言古詩。
- 汁・泣・急(入声緝韻)。
テキスト
- 『先秦漢魏晋南北朝詩』魏詩 巻七(逯欽立輯校、中華書局、1983年)
- 『古詩源』巻五 魏詩(中国古典文学基本叢書、中華書局、1963年)
- 『古詩賞析』巻九 魏詩(『漢文大系 第十八巻』、冨山房、1914年)
- 『世説新語』文学第四(『四部叢刊 初編子部』所収)
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