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子張第十九 3 子夏之門人問交於子張章

474(19-03)
子夏之門人。問交於子張。子張曰。子夏云何。對曰。子夏曰。可者與之。其不可者拒之。子張曰。異乎吾所聞。君子尊賢而容衆。嘉善而矜不能。我之大賢與。於人何所不容。我之不賢與。人將拒我。如之何其拒人也。
子夏しか門人もんじんまじわりをちょうう。ちょういわく、子夏しかなにとかえる。こたえていわく、子夏しかいわく、なるものこれくみし、不可ふかなるものこれこばめと。ちょういわく、ところことなり。くんけんたっとびてしゅうれ、ぜんよみしてのうあわれむ。われ大賢たいけんならんか。ひといてなんれざるところぞ。われけんならんか。ひとまさわれこばまんとす。これ如何いかんひとこばまんや。
現代語訳
  • 子夏のお弟子が、子張に交際のことをきく。子張 ――「子夏さんはなんといった…。」答え ――「子夏さんは、『いい人ならつきあい、よくない人ならよせつけない』って。」子張 ――「わたしの聞いたのとちがう。『よくできた人はチエ者を重くみるが、ほかの人をも受けいれる。能のある人をほめるが、無能な人にもやさしい』という。こちらが大チエ者ならば、人を受けいれないわけはない。こちらがバカ者ならば、人のほうがよせつけまい。人をよせつけないなんてとんでもない。」(魚返おがえり善雄『論語新訳』)
  • 子夏の門人が人と交わる道を子張にたずねた。子張がいった。――
    「子夏はなんといったのか」
    子夏の門人がこたえた。――
    「ためになる人と交わり、ためにならない人とは交わるな、といわれました」
    子張がいった。――
    「それは私の学んだこととはちがっている。君子は賢者を尊ぶとともに衆人を包容し、善人を称讃するとともに無能の人をあわれむ、と私はきいている。自分がもし大賢であるなら、誰と交わろうと平気だし、自分がもし賢くなければ、こちらが相手をきらうまえに、相手がこちらをきらうだろう」(下村湖人『現代訳論語』)
語釈
  • 子夏 … 前507?~前420?。姓はぼく、名は商、あざなは子夏。衛の人。孔子より四十四歳年少。孔門十哲のひとり。「文学には子游・子夏」といわれ、子游とともに文章・学問に優れていた。ウィキペディア【子夏】参照。
  • 交 … 交際。
  • 子張 … 前503~?。孔子の弟子。姓は顓孫せんそん、名は師、あざなは子張。陳の人。孔子より四十八歳年少。ウィキペディア【子張】参照。
  • 嘉 … 称賛する。よいと認めて褒める。
補説
  • 拒 … 『義疏』では「距」に作る。
学而第一 為政第二
八佾第三 里仁第四
公冶長第五 雍也第六
述而第七 泰伯第八
子罕第九 郷党第十
先進第十一 顔淵第十二
子路第十三 憲問第十四
衛霊公第十五 季氏第十六
陽貨第十七 微子第十八
子張第十九 堯曰第二十