>   故事成語   >   さ行   >   射は皮を主とせず

射は皮を主とせず

しゃしゅとせず
  • 出典:『論語』八佾第三16(ウィキソース「論語/八佾第三」参照)
  • 解釈:礼射はまとに当てることを重視しない。礼儀作法が最も大切なことである。「射」は、弓を射る競技のうち、ここでは礼射(礼を行い、音楽に合わせて弓を射る競技)を指す。「皮」は、まとの中央の皮。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、射不主皮。爲力不同科。古之道也。
いわく、しゃしゅとせず。ちからすにしなおなじくせず。いにしえみちなり。
  • 射不主皮 … 礼射では、的に当てることを重視しない。『儀礼』郷射礼篇に「礼射は皮を主とせず」(禮射不主皮)とあるのに基づく。ウィキソース「儀禮/鄉射禮」参照。
  • 射 … 弓を射る競技。礼射と武射とがある。ここでは礼射を指す。礼射は、礼を行い、音楽に合わせて弓を射る。武射は、実戦を目的とし、的皮まとかわを射ぬくことを主とする。
  • 皮 … まとの中央の皮。
  • 為力不同科 … 古注では「射不主皮」と切り離し、「労役の仕事では、体力の等級に応じて違った仕事が課せられる」と訳す。
  • 力 … 古注では、力役。労役の仕事。新注では、人の体力。人の腕力。
  • 科 … 等級。
  • 古之道 … 古代の美しいやり方。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「八佾第三16」参照。
あ行 か行 さ行
た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句