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礼は其の奢らんよりは寧ろ倹せよ

れいおごらんよりはむしけんせよ
  • 出典:『論語』八佾第三4(ウィキソース「論語/八佾第三」参照)
  • 解釈:礼の儀式は派手に行うよりは、むしろ質素である方がよい。礼の本質は形式よりも誠意がこもっていることが大切であるという教え。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
林放問禮之本。子曰、大哉問。禮與其奢寧儉。喪與其易也寧戚。
林放りんぽうれいもとう。いわく、だいなるかないや。れいおごらんよりはむしけんせよ。おさめんよりはむしいため。
  • 林放 … 魯の人ということ以外は不明。礼に詳しい人らしい。
  • 礼之本 … 礼の本質。
  • 大哉問 … りっぱな質問だね。「問うこと、大なる哉」(問大哉)の倒置した形。
  • 奢 … おごる。贅沢にする。
  • 与其~也寧 … 「その~ならんよりは、むしろ…」と訓読する。「~より…のほうがよい」の意。二者択一の形。
  • 倹 … つつましやか。質素。倹約。「奢」の反対。
  • 喪 … 喪礼。死者に対する礼。
  • 易 … 儀式が整う。形式が整う。宮崎市定は「ととのわんよりは」と訓読し、「世間ていを飾るよりも」と訳している(『論語の新研究』184頁)。
  • 戚 … 心から悲しみ悼むこと。「いたましくせよ」「せきせよ」とも訓読する。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「八佾第三4」参照。
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論語の名言名句