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南容、三たび白圭を復す

南容なんようたび白圭はっけいふく
  • 出典:『論語』先進第十一5(ウィキソース「論語/先進第十一」参照)
  • 解釈:南容は『詩経』の中の「白圭はっけい」の詩をしばしば口ずさんだ。「白圭」は「よく」の詩の一節。「白圭はっけいくるは、尚おみがく可きなり。げんくるは、おさむ可からざるなり」という詩句で、「白圭(白く清らかな玉器)の欠けたものは磨けばよいが、一度口に出した言葉は取り返しがつかない」という意味である。ここから、南容は言葉を慎むよう心がけていた人物であったことがわかる。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
南容三復白圭。孔子以其兄之子妻之。
南容なんようたび白圭はっけいふくす。こうあにもっこれめあわす。
  • 南容 … 姓はなんきゅう、名はかつ(括)、またとう(韜)。あざなは子容。南容は、南宮子容の略。孔子の門人といわれているが異説もあり、はっきりしない。ウィキペディア【南宮括】参照。
  • 三復 … 何度も繰り返す。「三復さんぷくす」と読んでもよい。「三」は、頻繁、しばしばの意。必ずしも「三回」の意ではない。「復」は、繰り返し誦すること。
  • 白圭 … 『詩経』大雅・よくの詩の「白圭はっけいくるは、尚おみがく可きなり。げんくるは、おさむ可からざるなり」(白圭之玷、尚可磨也。斯言之玷、不可爲也)という句を指す。白圭の欠けたものは磨けばよいが、一度口に出した言葉は取り返しがつかない。「白圭」は、白く清らかな玉器。ウィキソース「詩經/抑」参照。
  • 妻 … 「めあわす」と読む。嫁がせて妻とする。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「先進第十一5」参照。
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論語の名言名句