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之を道くに政を以てし、之を斉うるに刑を以てすれば、民免れて恥無し

これみちびくにまつりごともってし、これととのうるにけいもってすれば、たみまぬかれてはじ
  • 出典:『論語』為政第二3(ウィキソース「論語/爲政第二」参照)
  • 解釈:人民を指導するのに法律や命令を用い、人民を統制するのに刑罰で取り締まるならば、人民は刑罰を逃れることばかり考え、恥じる心がなくなる。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、道之以政、齊之以刑、民免而無恥。道之以德、齊之以禮、有恥且格。
いわく、これみちびくにまつりごともってし、これととのうるにけいもってすれば、たみまぬかれてはじし。これみちびくにとくもってし、これととのうるにれいもってすれば、はじりてただし。
  • 道 … みちびく。指導する。「導」に同じ。
  • 之 … 人民を指す。
  • 政 … 「まつりごと」と読む。ここでは法律・取締りの規則など、政治的規制を広く指す。
  • 「~以…」 … 「~するに…をもってす」と読み、「~するには…を用いる」と訳す。
  • 斉 … 「ととのう」と読む。整える。統制する。また「ひとしくする」とも読む。
  • 刑 … 刑罰。
  • 免 … (刑罰から)逃れようとする。
  • 徳 … 道徳。
  • 礼 … 儀式作法。
  • 且 … 「かつ」と読み、「その上に」と訳す。
  • 格 … 「きたる」と読むときは「なついて来る」と訳す。また「ただし」と読むときは「正しくなる」と訳す。また「いたる」と読むときは「善に至る」と訳す。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「為政第二3」参照。
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た行 な行 は行
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論語の名言名句