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間然するところなし

間然かんぜんするところなし
  • 出典:『論語』泰伯第八21(ウィキソース「論語/泰伯第八」参照)
  • 解釈:非難すべき欠点がない。全く非の打ちどころがない。「間然」は、欠点を指摘して非難すること。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、禹吾無閒然矣。菲飮食、而致孝乎鬼神、惡衣服、而致美乎黻冕、卑宮室、而盡力乎溝洫。禹吾無閒然矣。
いわく、われ間然かんぜんすることし。いんしょくうすくして、こうしんいたし、ふくしくして、黻冕ふつべんいたし、きゅうしつひくくして、ちからこうきょくくす。われ間然かんぜんすることし。
  • 禹 … 古代の伝説上の聖天子。舜から譲位を受け皇帝となった。夏王朝の開祖。大洪水を治め、治水に功績があったといわれる。ウィキペディア【】参照。
  • 間然 … 欠点を指摘して非難すること。「間」は、すきま。
  • 菲 … 薄くする。食事を粗末にすること。
  • 致孝乎鬼神 … お供え物を豊富にして、祖先の祭祀を盛大にすること。「乎」は「於」に同じ。
  • 衣服 … 日常の衣服。
  • 黻冕 … 祭服。「黻」は、なめし皮などで作ったひざかけ。「冕」は、かんむり。
  • 宮室 … ここでは宮殿の意ではなく、単に自分の居室の意。
  • 卑 … 粗末にする。
  • 溝洫 … 田の間にある水路。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「泰伯第八21」参照。
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論語の名言名句