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一隅を挙げて三隅を以て反さざれば、則ち復びせざるなり

一隅いちぐうげて三隅さんぐうもっかえさざれば、すなわふたたびせざるなり
  • 出典:『論語』述而第七8(ウィキソース「論語/述而第七」参照)
  • 解釈:例えば四角いものの四つのすみのうち、一つの隅を示して説明すると、そこから他の三つの隅のことを反問してくるようでなければ、二度と教えることはしない。「一を挙げて三を反す」とも。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、不憤不啓、不悱不發。擧一隅、不以三隅反、則不復也
いわく、ふんせずんばけいせず、せずんばはっせず。一隅いちぐうげて、三隅さんぐうもっかえさざれば、すなわふたたびせざるなり。
  • 憤 … 疑問を解決しようと発憤(発奮)する。憤慨の意ではない。
  • 啓… 教える。ひらき教えて、物事を理解させる。
  • 悱 … もどかしい思いをする。言いたいことがうまく言えず、口ごもる。
  • 発 … 開く。導く。「啓」とほぼ同じ。啓発。
  • 不憤不啓、不悱不發 … 「不~、不…」は「~せずんば、…せず」と読み、「~しなければ…しない」と訳す。仮定条件の形。
  • 一隅 … 一方のすみ。道理の一端いったん
  • 三隅 … 他の三つのすみ。
  • 反 … 類推・応用して反応を示すこと。
  • 復 … 「ふたたびす」と読む。同じことを繰り返し教えること。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「述而第七8」参照。
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た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句