日暮れて途遠し

日（ひ）暮（く）れて途（みち）遠（とお）し

出典：『史記』伍（ご）子（し）胥（しょ）列伝（ウィキソース「史記/卷066」参照）
解釈：年老いて、なお目的が達せられないことの喩え。「途」は、道。春秋時代、伍子胥は楚の平王に父と兄を殺害された。復讐を誓い呉に亡命し、ついに楚の都郢（えい）に攻め入ったが、平王はすでに死んでいた。恨みを晴らすために平王の墓をあばき、死骸を三百回鞭打った。かつての友申包胥（しんほうしょ）がそのやり方を非難した。それに対して伍子胥が「日が暮れてしまったのに、目的地までの道のりがまだ遠い。だから道理に従っている余裕などなかったのだ」と答えたという言葉に基づく。

史記 … 前漢の司馬遷がまとめた歴史書。二十四史の一つ。事実を年代順に書き並べる編年体と違い、人物の伝記を中心とする紀伝体で編纂されている。本紀十二巻、表十巻、書八巻、世家三十巻、列伝七十巻の全百三十巻。ウィキペディア【史記】参照。
伍子胥 … ？～前485。春秋時代、呉の謀臣。名は員（うん）、子胥は字（あざな）。楚の人。父と兄が楚の平王に殺されたので、呉を助けて楚を討った。のち、讒言（ざんげん）により自殺した。ウィキペディア【伍子胥】参照。

吾日莫途遠、吾故倒行而逆施之。

吾（われ）、日（ひ）莫（く）れて途（みち）遠（とお）し、吾（われ）、故（ゆえ）に倒行（とうこう）して之（これ）を逆（ぎゃく）施（し）す。

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