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億れば則ち屢〻中る

はかればすなわ屢〻しばしばあた
  • 出典:『論語』先進第十一18(ウィキソース「論語/先進第十一」参照)
  • 解釈:予測したことがしばしば的中する。孔子が子貢を評した言葉。子貢は商才があり、相場の予想がよく的中して金儲けができたという。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、回也其庶乎。屢空。賜不受命而貨殖焉。億則屢中
いわく、かいちかからんか。屢〻しばしばむなし。めいけずしてしょくす。はかればすなわ屢〻しばしばあたる。
  • 回 … 前521~前490。孔子の第一の弟子。姓は顔、名は回。あざなえんであるので顔淵とも呼ばれた。の人。徳行第一といわれた。孔子より三十歳年少。早世し孔子を大いに嘆かせた。孔門十哲のひとり。ウィキペディア【顔回】参照。
  • 其庶乎 … まあ理想に近いと言えるかな。「庶」は「庶幾ちかし」に同じ。
  • 屢空 … しょっちゅう貧乏で無一文になる。
  • 賜 … 子貢の名。前520~前446。姓は端木たんぼく。子貢はあざな。衛の人。孔子より三十一歳年少の門人。孔門十哲のひとり。弁舌・外交に優れていた。また、商才もあり、莫大な財産を残した。ウィキペディア【子貢】参照。
  • 不受命 … 天命を受けない。
  • 貨殖 … 財産をふやすこと。金もうけすること。
  • 億 … 推測する。思いはかる。
  • 中 … 的中する。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「先進第十一18」参照。
あ行 か行 さ行
た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句