九日送別(王之渙)
九日送別
九日送別
九日送別
薊庭蕭瑟故人稀
薊庭蕭瑟として故人稀なり
- 薊庭 … 薊州(今の天津市薊州区)の地。「庭」は「辺庭」の「庭」と同じく、薊州の地一帯を指す。ウィキペディア【薊州区】参照。
- 蕭瑟 … 秋風がものさびしく吹くさま。「瑟」は『唐詩紀事』では「索」に作る。
- 故人 … 古くからの友人。
- 稀 … ほとんどいない。たまにしかいない。
何處登高且送歸
何れの処か高きに登りて且く帰るを送らん
- 何処 … 「いずれのところか」と読み、「どこか」と訳す。
- 登高 … 重陽の節句に小高い丘に登って菊酒を飲み、災厄を払う行事。
- 且 … 「しばらく」と読み、「ひとまず」と訳す。
今日暫同芳菊酒
今日暫く芳菊の酒を同じうするも
- 暫 … しばらくの間。
- 芳菊酒 … 香り高い菊の花を浮かべた酒。重陽の節句に飲む慣わしがある。
- 同 … 酌み交わす。
明朝應作斷蓬飛
明朝応に断蓬と作って飛ぶべし
- 明朝 … 明日の朝。
- 応 … 「まさに~すべし」と読み、「きっと~であろう」と訳す。再読文字。強い推量の意を示す。
- 断蓬 … 北方の蓬は冬になって枯れると、根が切れて丸いかたまりとなって、風の吹くままに転がって行く。これを転蓬といい、行方の定まらない旅人の身の上に喩えられる。
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