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憲問第十四 30 子曰君子道者三章

362(14-30)
子曰、君子道者三。我無能焉。仁者不憂、知者不惑、勇者不懼。子貢曰、夫子自道也。
いわく、くんみちなるものさんあり。われくするし。仁者じんしゃうれえず、しゃまどわず、勇者ゆうしゃおそれず。こういわく、ふうみずかうなり。
現代語訳
  • 先生 ――「人物の心がけが三つあるが、わしはどれもダメだ。なさけの人には不安がない。チエの人には迷いがない。勇気の人にはおそれがない。」子貢 ――「先生ご自身のことなんだ。」(魚返おがえり善雄『論語新訳』)
  • 先師がいわれた。――
    「君子の道には三つの面があるが、私はまだいずれの面でも、達していない。三つの面というのは、仁者は憂えない、知者は惑わない、勇者はおそれない、ということだ」
    子貢がいった。――
    「それは先生がご自分でおっしゃることで、ご謙遜だと思います」(下村湖人『現代訳論語』)
語釈
  • 憂 … くよくよする。心配する。
  • 惑 … どう判断してよいか迷うこと。
  • 懼 … 恐れる。怖がる。動揺する。
  • 子貢 … 前520~前446。姓は端木たんぼく、名は。子貢はあざな。衛の人。孔子より三十一歳年少の門人。孔門十哲のひとり。弁舌・外交に優れていた。ウィキペディア【子貢】参照。
補説
  • 仁者不憂。知者不惑。勇者不懼 … 「子罕第九28」にやや順序をかえて重出。
学而第一 為政第二
八佾第三 里仁第四
公冶長第五 雍也第六
述而第七 泰伯第八
子罕第九 郷党第十
先進第十一 顔淵第十二
子路第十三 憲問第十四
衛霊公第十五 季氏第十六
陽貨第十七 微子第十八
子張第十九 堯曰第二十