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紫の朱を奪う

むらさきしゅうば
  • 出典:『論語』陽貨第十七18(ウィキソース「論語/陽貨第十七」参照)
  • 解釈:正色である朱色より間色である紫色が流行はやるように、似て非なるものが流行する。悪人・偽物・不正などがはびこることの喩え。「あけを奪う紫」とも。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、惡紫之奪朱也。惡鄭聲之亂雅樂也。惡利口之覆邦家者。
いわく、むらさきしゅうばうをにくむ。鄭声ていせいがくみだるをにくむ。こうほうくつがえものにくむ。
  • 紫・朱 … 赤などの原色が正色。紫などの混合色は間色。正色を間色より尊んだ。
  • 奪 … 地位を奪う。取って代わる。圧倒する。
  • 鄭声 … 鄭の国の卑俗な音楽。
  • 雅楽 … 宮中の上品で正統的な音楽。
  • 利口 … 口達者な者。
  • 邦家 … 国家。
  • 覆 … 転覆させること。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「陽貨第十七18」参照。
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た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句