>   故事成語   >   は行   >   夫子自ら道うなり

夫子自ら道うなり

ふうみずかうなり
  • 出典:『論語』憲問第十四30(ウィキソース「論語/憲問第十四」参照)
  • 解釈:先生がご自分のことを(謙遜して)おっしゃったのです。仁者として心配することがない。知者として迷わない。勇者としてびくびくしない。この三つが君子の実践すべきことである。孔子はこの三つとも自分にはできていないと言われた。実際はできているが、あえて謙遜して言われたのを、聡明な子貢がすぐさま察して言った言葉。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、君子道者三、我無能焉。仁者不憂、知者不惑、勇者不懼。子貢曰、夫子自道也
いわく、くんみちなるものみっつ、われくすることし。仁者じんしゃうれえず、しゃまどわず、勇者ゆうしゃおそれず。こういわく、ふうみずかうなり。
  • 子貢 … 前520~前446。姓は端木たんぼく、名は。子貢はあざな。衛の人。孔子より三十一歳年少の門人。孔門十哲のひとり。弁舌・外交に優れていた。また、商才もあり、莫大な財産を残した。ウィキペディア【子貢】参照。
  • 夫子 … 先生。孔子を指す。
  • 自 … ご自身のこと。
  • 道 … 「言」に同じ。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「憲問第十四30」参照。
あ行 か行 さ行
た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句