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危うきを見て命を致す

あやうきをめいいた
  • 出典:『論語』子張第十九1(ウィキソース「論語/子張第十九」参照)
  • 解釈:国家の危難に際して、生命をなげうって忠義を尽くす。「命を致す」は、命のある限り尽くすこと。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子張曰、士見危致命、見得思義、祭思敬、喪思哀。其可已矣。
ちょういわく、あやうきをてはめいいたし、るをてはおもい、まつりにはけいおもい、にはあいおもう。なるのみ。
  • 子張 … 前503~?。孔子の弟子。姓は顓孫せんそん、名は師、あざなは子張。陳の人。孔子より四十八歳年少。ウィキペディア【子張】参照。
  • 士 … ここでは教養のある立派な官吏。周代の官吏は、卿・大夫・士の階級になっていた。
  • 危 … 危険。危難。危急。
  • 致命 … 命のある限り尽くす。一生懸命に尽くすこと。
  • 見得 … 利得に直面しては。
  • 思義 … 道理に合ったものかどうか。正当なものかどうか。
  • 祭 … 祭祀。
  • 思敬 … 敬虔な心を忘れない。
  • 喪 … 葬儀。喪礼。
  • 思哀 … 哀悼の気持ちを忘れない。
  • 其可已矣 … それだけでよろしかろう。それでこそ士と言えよう。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「子張第十九1」参照。
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た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句