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左掖梨花(丘為)

左掖梨花
えき梨花りか
きゅう
  • 五言絶句。衣・飛(上平声微韻)。
  • ウィキソース「左掖梨花 (丘爲)」参照。
  • 詩題 … 『全唐詩』には、題下に「王維、皇甫ぜんの賦に同じ」(同王維、皇甫冉賦)と注する。王維は同題(『全唐詩』巻一百二十八)、皇甫冉は「王給事の『禁省梨花の詠』に和す」(『全唐詩』巻二百五十)に作る。ウィキソース「左掖梨花 (王維)」「和王給事禁省梨花詠」参照。
  • 左掖 … 宮城の正面の左の小門。門下省の別名。
  • 梨花 … ナシの花。
  • 丘為 … 694~789。盛唐の詩人。嘉興(浙江省嘉興市)の人。長い間科挙の試験に合格せず、天宝二年(743)、ようやく進士に及第。官は太子右庶子に至り、八十余歳で退官した。九十六歳でしゅっした。王維や劉長卿と親しかった。ウィキペディア【丘為】参照。
冷艷全欺雪
冷艶れいえん まったゆきあざむ
  • 冷艶 … ひややかな美しさ。ここでは、白い梨の花の形容。
餘香乍入衣
こう たちまころも
  • 余香 … 漂ってくるかすかな香り。
春風且莫定
しゅんぷう しばらさだまることかれ
  • 定 … ここでは、風が吹き止むこと。
吹向玉階飛
いてぎょくかいむかって
  • 玉階 … 玉をちりばめた階段。宮殿の立派な階段のこと。後漢の班固「西都の賦」(『文選』巻一)に「是に於いてげん釦砌こうぜい、玉階彤庭とうていあり」(於是玄墀釦砌、玉階彤庭)とある。玄墀は、黒漆などを塗りこんだ階下の庭。釦砌は、玉をちりばめた軒下の石畳。彤庭は、朱色の中庭。ウィキソース「西都賦」参照。また、南朝梁の呉均「行路難」(『玉台新詠』巻九)の第一首に「玉階の行路に細草生じ、きんの香炭変じて灰と成る」(玉階行路生細草、金鑪香炭變成灰)とある。ウィキソース「行路難 (吳均)」参照。
テキスト
  • 『箋註唐詩選』巻六(『漢文大系 第二巻』、冨山房、1910年)※底本
  • 『全唐詩』巻一百二十九(排印本、中華書局、1960年)
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