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幽州新歳作(張説)

幽州新歳作幽州ゆうしゅう新歳しんさいさく
ちょうえつ     
  • 七言律詩。梅・來・開・杯(平声灰韻)。
  • 幽州 … 古代の九州の一つ。今の河北省・山東省の一部と遼寧省に相当する。ウィキペディア【幽州】参照。
  • 新歳 … 新年。
  • 張説 … 667~730。盛唐の詩人。あざなは道済。ウィキペディア【張説】参照。
去歳荊南梅似雪
去歳きょさい荊南けいなん うめ ゆきたり
  • 去歳 … 昨年。去年。
  • 荊南 … 岳州をさす。今の湖南省岳陽。ウィキペディア【荊南】参照。
今年薊北雪如梅
今年こんねん薊北けいほく ゆき うめごと
  • 薊北 … 幽州をさす。今の河北省地方。
共知人事何嘗定
ともる 人事じんじなんかつさだまらん
  • 人事 … 人間社会に起こる事がら。
  • 何嘗 … 「~というようなことはあるはずもない」と訳す。「嘗」は『全唐詩』では「常」に作る。
且喜年華去復來
しばらよろこぶ 年華ねんか きたるを
  • 年華 … 年月。
邊鎮戍歌連夜動
辺鎮へんちん戍歌じゅか つらねてうご
  • 辺鎮 … 辺境の守備兵。
  • 戍歌 … 守備兵の歌う歌。
  • 夜 … 「日」に作るテキストもある。
京城燎火徹明開
京城けいじょう燎火りょうか めいてっしてひら
  • 京城 … 都の宮廷。
  • 燎火 … ここでは宮中の庭さきで焚くかがり火。
  • 徹明 … 夜が明けるまで。
  • 開 … ここではかがり火がさかんに輝くことをいう。
遙遙西向長安日
遥遥ようようとして西にしのかた長安ちょうあんむか
  • 遥遥 … はるかに遠く離れているさま。
  • 西 … 「にしのかた」と読む。
  • 長安日 … はるか長安の空を望むことをいう。晋の明帝が幼少の頃、太陽よりも長安の方が遠いと言った『世説新語』夙慧篇に見える故事をふまえる。原文はウィキソース【世説新語/夙惠】参照。「晉明帝數歳~舉目見日、不見長安」部分。
願上南山壽一杯
ねがわくはたてまつらん 南山なんざん寿じゅ一杯いっぱい
  • 上 … 「たてまつる」と読む。
  • 南山寿 … 南山の姿が永遠に変わらぬように、天子の長寿を祝福する言葉。『詩経』小雅、天保の詩に「南山の寿の如く、けず崩れず(如南山之壽、不騫不崩)」とあるのにもとづく。原文はウィキソース【詩經/天保】参照。
唐詩選
巻一 五言古詩 巻二 七言古詩
巻三 五言律詩 巻四 五言排律
巻五 七言律詩 巻六 五言絶句
巻七 七言絶句 巻八 七言絶句
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