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登古鄴城(岑参)

登古鄴城
鄴城ぎょうじょうのぼ
岑參しんじん
  • 七言古詩。見・殿(去声霰韻)、囘・來(平声灰韻)。
  • 鄴城 … 曹操が都をおいたところ。今の河南省臨漳県。当時荒廃していたので「古鄴城」と呼んだ。
  • 岑参 … 715~770。盛唐の詩人。湖北省江陵の人。天宝三載(744)、進士に及第。西域の節度使の幕僚として長く辺境に勤務したのち、けつかく州刺史・嘉州刺史などを歴任した。辺塞詩人として高適こうせきとともに「高岑」と並び称される。『岑嘉州集』七巻がある。ウィキペディア【岑参】参照。
下馬登鄴城
うまよりりて鄴城ぎょうじょうのぼれば
城空復何見
しろむなしくしてなにをか
  • 復 … 次の「何」を強調する言葉。
東風吹野火
東風とうふう 野火やか
  • 東風 … 春風。
  • 野火 … 野原の草を焼く火。
暮入飛雲殿
くれる 飛雲殿ひうんでん
  • 暮入飛雲殿 … 『全唐詩』には「一作入暮飛雲電」とある。
  • 飛雲殿 … 鄴の都にあった宮殿。
城隅南對望陵臺
城隅じょうぐう みなみのかた望陵台ぼうりょうだいむかえば
  • 城隅 … 城のかたすみ。
  • 望陵台 … 曹操が建てたもの。銅雀台どうじゃくだいともいう。曹操が臨終のとき、「わが死後、毎月の一日、十五日にこの台上で妓女たちに音楽を演奏させよ、また百官はこの台に登ってここから西陵のわが墓を望み見よ」と命じ、実行された。ここから「望陵台」の名ができたという。
漳水東流不復囘
漳水しょうすい東流とうりゅうしてかえらず
  • 漳水 … 黄河の支流。鄴都のそばを流れる。
武帝宮中人去盡
武帝ぶてい宮中きゅうちゅう ひとくす
  • 武帝 … 曹操のおくりな
  • 人去尽 … 妓女を指す。
年年春色爲誰來
年年ねんねん春色しゅんしょく ためにかきた
  • 年年春色 … 年ごとにめぐり来る春景色。
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