新荘漫興(李夢陽)
新莊漫興
新荘漫興
新荘漫興
- 〔テキスト〕 『空同集』巻三十四(『四庫全書』所収)、他
- 五言絶句。行・郷(平声陽韻)。
- 新荘 … 新築の山荘。
- 漫興 … 何となく感興を催すこと。「漫」は、そぞろに。何となく。「興」は感興。興味がわいてくること。
- 李夢陽 … 1472~1529。明の文人。慶陽(甘粛省)の人。字は献吉、号は空同。弘治六年(1493)、進士に及第。官僚としては不遇に終わった。詩文の模範とすべきものとして「文は秦漢、詩は盛唐」を主張し、復古主義を唱えた。著に『空同集』六十六巻がある。明代前半の文学者、何景明、徐禎卿、辺貢、康海、王九思、王廷相とともに「前七子」の一人。ウィキペディア(中文)【李夢陽】参照。
昨來杏花紅
昨来 杏花 紅に
- 昨来 … 昨日から。
- 杏花 … アンズの花。アンズはバラ科の落葉高木。ウィキペディア【アンズ】参照。
- 紅 … 赤く咲いた。
今來楝花赤
今来 楝花 赤し
- 今来 … 通常は「今まで」という意であるが、ここでは「今日は」の意。
- 楝花 … オウチの花。オウチはセンダン科の落葉高木。栴檀。ウィキペディア【センダン】参照。
- 赤 … 赤く咲いた。
一花復一花
一花 復た一花
- 一花 … 一つの花。
- 一花復一花 … 一つの花からまた一つの花へ。
坐見歳年易
坐ろに歳年の易わるを見る
- 坐見 … 何となくわかる。ふと気がつく。「坐」は「漫」の字の訓と同じ。
- 歳年 … 年月。
- 易 … 移り変わる。
こちらもオススメ!
歴代詩選 | |
古代 | 前漢 |
後漢 | 魏 |
晋 | 南北朝 |
初唐 | 盛唐 |
中唐 | 晩唐 |
北宋 | 南宋 |
金 | 元 |
明 | 清 |
唐詩選 | |
巻一 五言古詩 | 巻二 七言古詩 |
巻三 五言律詩 | 巻四 五言排律 |
巻五 七言律詩 | 巻六 五言絶句 |
巻七 七言絶句 |
詩人別 | ||
あ行 | か行 | さ行 |
た行 | は行 | ま行 |
や行 | ら行 |