舟中見猟犬有感二首 其一(宋琬)
舟中見獵犬有感二首 其一
舟中にて猟犬を見て感有り二首 其の一
舟中にて猟犬を見て感有り二首 其の一
- 〔テキスト〕 王士禎編『感旧集』巻九、他
- 七言絶句。明・名・生(平声庚韻)。
- 舟中見猟犬有感 … 作者が舟旅をしているとき、舟の中に猟犬を連れてきた人も同乗していた。その猟犬の様子を見て、感慨を詠った詩。二首連作の第一首。
- 宋琬 … 1614~1674。清初の官僚、詩人。萊陽(山東省萊陽市)の人。字は玉叔。号は荔裳。順治四年(1647)、進士に及第。順治十八年(1661)、浙江按察使となったが、于七の乱が起こり、誣告されて三年間獄中生活を送った。康熙十一年(1672)、四川按察使となった。翌年、天子に拝謁するために単身京師(北京)に滞在中、呉三桂による乱が起こり、成都に残してきた家族の安否を案じつつ亡くなった。施閏章とともに「南施北宋」と並び称された。『安雅堂文集』がある。ウィキペディア(中文)【宋琬】参照。
秋水蘆花一片明
秋水 蘆花 一片明らかなり
- 秋水 … 秋の水が澄みきっている川。または、その川辺。
- 蘆花 … 花のように見える蘆の穂。
- 一片 … そのあたり一帯。一面。「ひと切れ」の意味ではない。
- 明 … 明るく広がっている様子。
- 秋水蘆花一片明 … 陶峴の「西塞山下迴舟作」(『全唐詩』巻124)に「鴉は楓葉を翻して夕陽動き、鷺は蘆花に立ちて秋水明らかなり」(鴉翻楓葉夕陽動、鷺立蘆花秋水明)とあるのを踏まえる。ウィキソース「西塞山下迴舟作」参照。
難同鷹隼共功名
鷹隼と同に 功名を共にし難し
- 鷹隼 … 鷹と、はやぶさ。
- 同 … ~とともに。~といっしょに。
- 功名 … てがらを立てて、ほめられること。
- 共 … ともにする。共有する。
檣邊飽飯垂頭睡
檣辺 飯に飽き 頭を垂れて睡る
- 檣辺 … 帆柱のそばで。帆柱の根元で。
- 飽飯 … 餌を腹いっぱい食べる。食べ飽きる。
- 垂頭睡 … うなだれて眠っている。
也似英雄髀肉生
也た似たり 英雄 髀肉の生ずるに
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