子張第十九 20 子貢曰紂之不善章
491(19-20)
子貢曰。紂之不善。不如是之甚也。是以君子惡居下流。天下之惡皆歸焉。
子貢曰。紂之不善。不如是之甚也。是以君子惡居下流。天下之惡皆歸焉。
子貢曰く、紂の不善は、是くのごとく之れ甚だしからざりしなり。是を以て君子は下流に居ることを悪む。天下の悪皆焉に帰すればなり。
現代語訳
- 子貢 ――「暴君紂(チュウ)の悪事も、それほどひどくはなかったんだが…。だから人間は落ちるとよくない。世のなかの悪を、みんなしょいこむから。」(魚返善雄『論語新訳』)
- 子貢がいった。――
「殷の紂王の悪行も実際はさほどではなかったらしい。しかし、今では罪悪の溜池ででもあったかのようにいわれている。だから君子は道徳的低地にいて、天下の衆悪が一身に帰せられるのをにくむのだ」(下村湖人『現代訳論語』)
語釈
補説
- 不善 … 『義疏』では「不善也」に作る。
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