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子路第十三 12

13-12 子曰。如有王者。必世而後仁。
わく、王者おうじゃるも、かならにしてのちじんならん。
  • 王者 … 天命を受けて天下を治める仁徳を備えた君主。『集注』には「王者は、聖人の命を受けて興るを謂うなり」(王者、謂聖人受命而興也)とある。
  • 世 … 三十年のこと。古くは「世」は「卅」と同字であった。『集解』に引く孔安国の注には「三十年を世と曰う。し命を受くる王者有れば、必ず三十年、仁政すなわち成るなり」(三十年曰世。如有受命王者、必三十年、仁政乃成)とある。『集注』には「三十年を一世と為す」(三十年爲一世)とある。また、異説として伊藤仁斎は「世とは、其の世を指して言う」(世者、指其世而言)と言っており、「君主の治世」と解釈している。『論語古義』(国立国会図書館デジタルコレクション)参照。
  • 仁 … 教化が一般に行き渡ること。『集注』には「仁は、教化のあまねきを謂うなり」(仁、謂教化浹也)とある。
  • 穂積重遠しげとお(1883~1951)は「孔子様がおっしゃるよう、『たとい王者といわれるほどの聖主が出ても、天下を教化して一人のぜんす者なき仁徳じんとくあまねき国とするには、どうしても三十年はかかる』」と訳している(新訳論語)。
  • 下村湖人(1884~1955)は「先師がいわれた。たとえ真の王者が現われても、少なくも一世代を経なければ、民をあまねく仁に化することはできない」と訳している(現代訳論語)。
学而第一 為政第二
八佾第三 里仁第四
公冶長第五 雍也第六
述而第七 泰伯第八
子罕第九 郷党第十
先進第十一 顔淵第十二
子路第十三 憲問第十四
衛霊公第十五 季氏第十六
陽貨第十七 微子第十八
子張第十九 堯曰第二十