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論語 子罕第九 8

09-08 子曰。鳳鳥不至。河不出圖。吾已矣夫。
いわく、鳳鳥ほうちょういたらず、いださず。われんぬるかな。
  • 鳳鳥 … 鳳凰。聖天子が世の中に現れるときの瑞兆といわれた。雄は「鳳」で、雌は「凰」という。舜の時には鳳凰が舞い、文王の時には岐山で鳴いたという。新注には「鳳は、霊鳥。舜の時来儀し、文王の時岐山に鳴く」(鳳、靈鳥。舜時來儀、文王時鳴於岐山)とある。
  • 河 … 黄河。
  • 図 … ふくの時、黄河から龍馬が八卦の元となった図を背負って出たという。河図かと。新注には「河図は、河中の龍馬図を負い、伏羲の時出ず。皆な聖王の瑞なり」(河圖、河中龍馬負圖、伏羲時出。皆聖王之瑞也)とある。
  • 已矣夫 … 「やんぬるかな」と読み、「もうおしまいだ」「もうこれまでだ」「もうどうしようもない」と訳す。絶望の意を示す。「已矣」「已矣乎」「已矣哉」も同じ。新注には「已は、止なり」(已、止也)とある。
  • この章は、明君が現れないのを孔子が嘆いていると解釈するのが通説であるが、孔子自身が帝王の位に就けなかったのを嘆いているとする異説もある。
  • 下村湖人(1884~1955)は「先師がいわれた。ほう鳥も飛んでこなくなった。河からはも出なくなった。これでは私も生きている力がない」と訳している(現代訳論語)。
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