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商山早行(温庭筠)

商山早行しょうざん早行そうこう
おん庭筠ていいん     
  • 〔出典〕 『三体詩』、『全唐詩』巻581、他
  • 五言律詩。郷・霜・牆・塘(平声陽韻)。
  • ウィキソース「商山早行」参照。
  • 商山 … 山の名。陝西省しょうけんの東南にある。漢代の初めに、四人の隠士が乱を避けて隠れ住んだことで有名。四人ともひげや眉が皓白こうはく(真っ白)の老人であったので、「商山のこう」と呼ばれた。
  • 早行 … 早朝に旅立つこと。
  • 温庭筠 … 812~?。晩唐の詩人。太原たいげん(山西省祁県)の人。元の名はあざなけい。李商隠とともに「温李」と並称されている。『温飛卿詩集』七巻がある。ウィキペディア【温庭イン】参照。
晨起動征鐸
あしたきて 征鐸せいたくうごかす
  • 晨 … 朝早く。早朝。
  • 征鐸 … 旅の車の鈴。馬の首につけた鈴。「征」は旅行くこと。「鐸」は大きな鈴。
  • 動 … 出発の合図に鈴を鳴らすこと。あるいは鈴を鳴らしつつ車を進めることか。
客行悲故郷
客行かくこう きょうかなしむ
  • 客行 … 故郷を離れ、旅路にあること。旅する身。
  • 故郷 … 都長安を指す。
雞聲茅店月
鶏声けいせい 茅店ぼうてんつき
  • 鶏声 … 鶏の鳴き声。「雞」は鶏の異体字。
  • 茅店 … かやき屋根の宿屋。「店」は粗末な旅館。木賃宿。
人迹板橋霜
人迹じんせき ばんきょうしも
  • 人迹 … 人の足あと。人が行き来したあと。
  • 板橋 … 木の板を渡しただけの粗末な橋。通常は石橋。
槲葉落山路
槲葉こくよう さん
  • 槲葉 … かしわの葉。「槲」は、かしわ。落葉樹であるが、冬の間は枝についたままで、春の新芽が出るときに落ちる。
枳花明驛牆
枳花きか えきしょうあきらかなり
  • 枳花 … からたちの花。春に白い花が咲く。
  • 駅牆 … 駅舎の土塀。
因思杜陵夢
りておもう りょうゆめ
  • 因思 … そこでふと思い起こされる。それがきっかけとなって思い出される。
  • 杜陵 … 長安城の東南の郊外にある高台。当時有名な行楽地であった。
鳧雁滿迴塘
がん 迴塘かいとう
  • 鳧雁 … 野鴨と雁。
  • 迴塘 … 回るように湾曲した池。「塘」は池の堤。または堤に囲まれた池。曲江を指すと思われる。
  • 迴 … 『三体詩』では「回」に作る。同義。
唐詩選
巻一 五言古詩 巻二 七言古詩
巻三 五言律詩 巻四 五言排律
巻五 七言律詩 巻六 五言絶句
巻七 七言絶句
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