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臨清大雪(呉偉業)

臨淸大雪
臨清(りんせい)の大雪(たいせつ)
呉(ご)偉(い)業(ぎょう)
  • 〔テキスト〕 『梅村家藏藁』巻十九(『四部叢刊 初編集部』所収)、他
  • 七言絶句。安・寛・寒(上平声寒韻)。
  • 臨清 … 地名。現在の山東省臨清市。ウィキペディア【臨清市】参照。
  • この詩は、順治十年(1653)、作者四十五歳の作。清の朝廷から請われて仕方なく北京へ向かう途中、臨清で大雪に遭ってしまい、そのときの心情を詠ったもの。
  • 呉偉業 … 1609~1672。明末・清初の詩人。太倉(江蘇省太倉市)の人。字(あざな)は駿公。号は梅村。崇禎四年(1631)、進士に及第。明朝に仕えたが、明滅亡後、故郷に帰り引退。順治十年(1653)、清朝に請われて仕えた。順治十三年(1656)、母の喪のために帰郷し辞職した。清朝にも仕官したことを生涯後悔し続けた。『永和宮詞』『梅村集』などがある。ウィキペディア【呉偉業】参照。
白頭風雪上長安
白頭(はくとう) 風雪(ふうせつ) 長(ちょう)安(あん)に上(のぼ)る
  • 白頭 … しらが頭。
  • 風雪 … 吹雪。
  • 長安 … 都。現在の陝西省西安市。ここでは、実際には北京へ向かっていた。ウィキペディア【長安】参照。『読史方輿紀要』陝西、長安県の条に「高帝(劉邦)の五年(前202)、長安県を置く、都を此(ここ)に定む。恵帝の始め城を築く、今、県の西北に在り」(高帝五年置長安縣、定都於此。惠帝始築城、在今縣西北)とある。ウィキソース「讀史方輿紀要/卷五十三」参照。また、後漢の班固「西都の賦」(『文選』巻一)に「漢の西都は、雍州に在り。寔(これ)を長安と曰う」(漢之西都、在於雍州。寔曰長安)とある。ウィキソース「西都賦」参照。
裋褐疲驢帽帶寛
裋褐(じゅかつ) 疲驢(ひろ) 帽帯(ぼうたい)寛(ゆる)やかなり
  • 裋褐 … 粗末な着物。裋は、労働者が着る短い衣服。褐は、毛織りの粗末な衣服。
  • 疲驢 … 疲れ切った驢馬。
  • 帽帯 … 帽子と帯。
  • 寛 … ゆるんでいる。
辜負故園梅樹好
辜負(こふ)す 故(こ)園(えん)の梅樹(ばいじゅ)の好(よ)きに
  • 辜負 … 相手の気持ちにそむく。
  • 故園 … 故郷。故郷の庭園。
  • 梅樹 … 梅の木。梅園。
  • 好 … 好ましい。梅園のよい眺めを指す。
南枝開放北枝寒
南(なん)枝(し)開放(かいほう)するも 北(ほく)枝(し)寒(さむ)し
  • 南枝 … 南の梅の枝。南は、故郷の江蘇省太倉市を指す。「梅園の南側」という解釈もあるが、ここでは採らない。
  • 開放 … 花が開いている。花が満開である。
  • 北枝 … 北の梅の枝。北は、作者が北京へ行く途中の、大雪に遭っている山東省臨清市を指す。「梅園の北側」という解釈もあるが、ここでは採らない。
  • 寒 … まだ寒く、花はつぼみである。
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