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江村即事(司空曙)

江村即事
江村(こうそん)即(そく)事(じ)
司(し)空(くう)曙(しょ)
  • 〔テキスト〕 『三体詩』七言絶句・虚接、『全唐詩』、他
  • 七言絶句。船・眠・邊(下平声先韻)。
  • 『全唐詩』巻292所収。ウィキソース「江村即事」参照。
  • 江村 … 川辺の村。川沿いの村。川のほとりの村。
  • 即事 … 目の前の情景や事柄に即して、見たままに詠じた詩。
  • 司空曙 … 740~790?。中唐の詩人・政治家。姓は司空、字(あざな)は文明。広平(河北省広平県)の人。官は虞部(ぐぶ)郎(ろう)中(ちゅう)に至る。盧綸、銭起、耿湋、韓翃らと共に大暦(たいれき)十(じっ)才(さい)子(し)の一人。『司空文明詩集』三巻がある。ウィキペディア【司空曙】参照。
罷釣歸來不繋船
釣(つ)りを罷(や)め 帰(かえ)り来(き)たって 船(ふね)を繋(つな)がず
  • 罷釣 … 釣りをやめる。罷は、やめる。終わる。『全唐詩』では「釣罷」に作る。
  • 不繋船 … 船を繋ぎ止めない。船を止めずに、そのまま岸にあがる。この三字に、作者の悠々自適の心境が表れている。
江村月落正堪眠
江村(こうそん) 月(つき)落(お)ちて 正(まさ)に眠(ねむ)るに堪(た)えたり
  • 月落 … 西の空に傾く。夜明けの月ではない。
  • 正 … ちょうど。
  • 堪 … ふさわしい。よい頃おい。
縱然一夜風吹去
縦然(たとい) 一(いち)夜(や) 風(かぜ)吹(ふ)き去(さ)るとも
  • 縦然 … 「たとい~とも」と読み、「たとえ~であっても」と訳す。譲歩の仮定を示す。然は、添え字。「縦」「縦令」「縦使」も同じ。
  • 一夜 … 夜中に。夜のうちに。今晩。今夜。
  • 風吹去 … 風が船を吹き流したとしても。
只在蘆花淺水邊
只(た)だ蘆花(ろか)浅水(せんすい)の辺(へん)に在(あ)らん
  • 只 … ただそれだけ。
  • 蘆花浅水 … あしの花が咲いている川の浅瀬。蘆花は、あしの花。秋に穂を出してうす紫の花が咲く。浅水は、川の浅瀬。
  • 在 … 漂いつくだけである。
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