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行宮(元稹)

行宮
行宮あんぐう
元稹げんしん
  • 〔出典〕 『唐詩三百首』五言絶句、『全唐詩』巻410、他
  • 五言絶句。宮・紅(平声東韻)、宗(平声冬韻)通用。
  • ウィキソース「行宮」参照。
  • 行宮 … 離宮。ここでは玄宗皇帝の離宮を指す。「行」を「アン」と読むのは唐音(唐宋音)読み。「ギョウ」と読むのは呉音読み。「コウ」と読むのは漢音読み。『全唐詩』には「一作王建詩」とある。
  • この詩は、玄宗皇帝の盛時から約五十年ほど経過した作品である。
  • 元稹 … 779~831。中唐の詩人。河南(河南省洛陽市)の人。あざな微之びし。元和元(806)年、進士に及第。白居易の親友で「元白」と併称された。伝奇小説『鶯々おうおうでん』、詩文集『元氏長慶集』六十巻がある。ウィキペディア【元シン】参照。
寥落古行宮
りょうらくたり いにしえ行宮あんぐう
  • 寥落 … 荒れ果てて寂しいさま。双声そうせい(語頭の子音が同じであること)の語。
  • 古 … 昔。『唐詩三百首』では「故」に作る。
  • 行宮 … 離宮。
宮花寂寞紅
きゅう 寂寞せきばくとしてくれないなり
  • 宮花 … 離宮の庭に咲いている花。
  • 寂寞 … ひっそりして静かで寂しいさま。じょういん(同じ母音で終わる二字を重ねたもの)。
白頭宮女在
白頭はくとうきゅうじょ
  • 白頭 … 白髪。
  • 宮女 … (老女となった、かつて)宮廷に仕えた女官。
  • 在 … いる。
閒坐説玄宗
かんして玄宗げんそう
  • 閒坐 … 静かに坐る。「閑坐」に作るテキストもある。同義。
  • 玄宗 … 唐の第六代皇帝。李隆基(685~762)。はじめは善政を行なったが、晩年は楊貴妃を寵愛し、政治を怠った。ウィキペディア【玄宗 (唐)】参照。
  • 説 … (玄宗の在りし日を)物語る。思い出話をする。
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