尤渓道中(韓偓)
尤溪道中
尤渓道中
尤渓道中
- 〔テキスト〕 『三体詩』、『全唐詩』、他
- 七言絶句。斜・鴉・花(平声麻韻)。
- 尤溪道中 … 『全唐詩』では「自沙縣抵龍(一作尤)溪縣値泉州軍過後村落皆空因有一絶」に作り、「此後庚午年」とある。
- 尤渓 … 地名。福建省にある。
- 道中 … 旅の途中。
- 韓偓 … 844~923。晩唐の詩人。字は致尭。京兆(陝西省西安市)の人。龍紀元年(889)、進士に及第。艶詩を得意とし、艶詩集『香奩集』三巻がある。後世、その詩体は「香奩体」と呼ばれた。ウィキペディア【韓アク】参照。
水自潺湲日自斜
水は自ずから潺湲 日は自ずから斜めなり
- 潺湲 … 水がさらさらと流れるようす。また、その音の形容。
盡無雞犬有鳴鴉
尽く雞犬無くして 鳴鴉有り
- 尽無雞犬 … にわとりや犬がまったくいない。軍隊が通過したあとの惨状を表している。
- 有鳴鴉 … カラスが鳴いているだけ。死肉を食っている情景を描写している。
千村萬落如寒食
千村万落 寒食の如し
不見人煙空見花
人煙を見ずして空しく花を見る
- 人煙 … 人家から立ちのぼる炊事の煙。
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