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与盧員外象過崔処士興宗林亭(王維)

与盧員外象過崔処士興宗林亭
員外いんがいしょうさいしょ興宗こうそう林亭りんていぎる
おう
  • 七言絶句。鄰・塵・人(平声真韻)。
  • 盧員外象 … 員外郎の職にあった盧象(700~760?)。盛唐の詩人。
  • 崔処士興宗 … 崔興宗。王維の母方のいとこ。処士は官に仕えない者。
  • 林亭 … 林中の庵。
  • 過ぎる … 立ち寄る。
  • 王維 … 699?~761。盛唐の詩人、画家。太原(山西省)の人。あざなきつ。開元七年(719)、進士に及第。安禄山の乱で捕らえられたが事なきを得、乱後は粛宗に用いられてしょうじょゆうじょう(書記官長)まで進んだので、王右丞とも呼ばれる。また、仏教に帰依したため、詩仏と称される。『王右丞集』十巻(または六巻)がある。ウィキペディア【王維】参照。
綠樹重陰蓋四鄰
りょくじゅちょういん りんおお
  • 重陰 … 深いかげ。
  • 重 … 『全唐詩』には「一作垂」とある。
  • 四隣 … 四方。
青苔日厚自無塵
青苔せいたい あつくしておのずからちり
科頭箕踞長松下
とうにしてきょす 長松ちょうしょうもと
  • 科頭 … 冠や頭巾をかぶらず、頭をまるだしにしていること。
  • 箕踞 … 両足を前にのばして坐ること。
  • 松 … 『全唐詩』には「一作林」とある。
白眼看他世上人
白眼はくがんもてじょうひと
  • 他世上 … 『全唐詩』には「一作君是甚」とある。
  • 他世上人 … 世間の俗物ども。
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