>   漢詩   >   唐詩選   >   巻六 五絶   >   臨高台(王維)

臨高台(王維)

臨高臺
臨高台りんこうだい
おう
  • 五言絶句。極・息(入声職韻)。
  • 臨高臺 … 楽府題。底本には「本集には黎拾遺れいしゅういきんを送るに作る」(本集作送黎拾遺昕)との注がある。『全唐詩』等では「臨高臺りんこうだい 黎拾遺れいしゅういを送る」(臨高臺送黎拾遺)に作る。
  • 王維 … 699?~761。盛唐の詩人、画家。太原(山西省)の人。あざなきつ。開元七年(719)、進士に及第。安禄山の乱で捕らえられたが事なきを得、乱後は粛宗に用いられてしょうじょゆうじょう(書記官長)まで進んだので、王右丞とも呼ばれる。また、仏教に帰依したため、詩仏と称される。『王右丞集』十巻(または六巻)がある。ウィキペディア【王維】参照。
相送臨高臺
あいおくりて 高台こうだいのぞめば
  • 相 … ここでは「互いに」という意味ではなく、動作に対象があることを示す言葉。
  • 高台 … 高い展望台。
川原杳何極
川原せんげん ようとしてなんきわまらん
  • 川原 … 川の流れている平野。
  • 杳 … はるかなさま。
日暮飛鳥還
にち ちょうかえるに
  • 日暮 … 日暮れ時。
  • 飛鳥 … 空飛ぶ鳥。『御定佩文齋詠物詩選』(『四庫全書 集部』所収)では「鳥飛」に作る。
行人去不息
行人こうじん ってまず
  • 行人 … 旅人。
  • 不息 … 「いこわず」とも読む。
歴代詩選
古代 前漢
後漢
南北朝
初唐 盛唐
中唐 晩唐
北宋 南宋
唐詩選
巻一 五言古詩 巻二 七言古詩
巻三 五言律詩 巻四 五言排律
巻五 七言律詩 巻六 五言絶句
巻七 七言絶句
詩人別
あ行 か行 さ行
た行 は行 ま行
や行 ら行