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万歳楼(王昌齢)

萬歳樓万歳楼ばんざいろう
おう昌齢しょうれい     
  • 七言律詩。樓・秋・流・洲・愁(平声尤韻)。
  • 『全唐詩』巻142所収。ウィキソース【萬歳樓】参照。
  • 万歳楼 … 潤州(今の江蘇省鎮江)の西南隅にあり、晋の刺史王恭が建てたものといわれている。
  • 王昌齢 … 盛唐の詩人。京兆の人。あざなは少伯。高適・岑参とともに辺塞詩人のひとり。ウィキペディア【王昌齢】参照。
江上巍巍萬歳樓
江上こうじょう巍巍ぎぎたり 万歳楼ばんざいろう
  • 江上 … 揚子江のほとり。
  • 巍巍 … 高くそびえる形容。
不知經歴幾千秋
らず 幾千秋いくせんしゅう経歴けいれきせし
  • 幾千秋 … 幾千年。
  • 経歴 … 経過すること。
年年喜見山長在
年年ねんねんよろこんでる やまとこしなえにるを
  • 長 … 「常」に同じ。「とこしえ」とも読む。
日日悲看水獨流
日日にちにちかなしんでる みずひとながるるを
  • 水 … 揚子江の水。
猿狖何曾離暮嶺
猿狖えんゆうなんかつ暮嶺ぼれいはなれん
  • 猿狖 … 猿のこと。「狖」は尾長ざるのこと。
  • 暮嶺 … 日暮れの嶺。
鸕鷀空自泛寒洲
鸕鷀ろじむなしくおのずか寒洲かんしゅううか
  • 鸕鷀 … のこと。「鷀」は「鶿」の異体字。
  • 寒洲 … 寒々と草枯れた中洲のあたり。
誰堪登望雲烟裏
たれえん 登望とうぼう 雲煙うんえんうち
  • 登望 … 楼に登って眺めること。
  • 雲煙 … 雲とかすみ。「烟」は「煙」の異体字。
向晩茫茫發旅愁
くれむかって茫茫ぼうぼう 旅愁りょしゅうはっ
  • 向晩 … 夜に近づくこと。
  • 茫茫 … 辺りが薄暗くなってきたこと。
  • 旅愁 … 旅先で感じるものさびしい思い。
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